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私は、“お父さんが不倫相手と○○ホテルに行くのを目撃してしまった!?”

作者: 七瀬







・・・こんな事誰にも言えない!

まさか!? 私のお父さんが不倫してるなんて。

私はお父さんが大好きだから、はじめは信じる事ができなかった。

ひょっとしたら? お父さんにそっくりの男性ひとだったんじゃない

かと今も思っている。

でも? 二人が○○ホテルに入って行く所を私は自分の携帯で撮っていた。

何回見直しても、やっぱり私のお父さんだ。





私のお父さんは、物凄く家族を一番に考えてくれる“理想の父親”

お父さんはずっとお母さんしか見ていないんだと私は思い込んでいた。

私の事もそうだと信じたかった。

でも? お父さんと不倫相手は仲良く二人で話ながら○○ホテルに

入って行くところを私は見てしまう。





しかも!? お父さんの不倫相手は、“私よりも年下の女の子のように見えた”


『・・・こ、こんな若い女の子とお父さんが○○ホテルに入っていく

なんて!? し、し、信じられない!?』









 *







その後は、私は実家暮らしでお父さんとは毎日のように顔を合わせる

のだが、あんなところを見てしまうと? どう接すればいいのか分からなく

なってしまった。

私のお母さんからも、私が何かおかしいと感づかれている。




『・・・まーや、最近何かあったの?』

『ど、どうして?』

『だって、元気ないじゃないの?』

『・・・そ、そんな事ないよ、』

『お母さんに何でも話してごらん! 少しはスッキリするわよ!』

『本当に何もないって!』

『・・・そう、でも何かあったらすぐにお母さんに言うのよ。』

『う、うん。』






お父さんが他の女性ひとと浮気してるなんて口が裂けてもお母さん

には言えないよ。

お父さんは自分の事だとまさか思ってないから私に馴れ馴れしくこんな

事を言ってくる。




『まーや、何かあるんだったら? お父さんに言ってみなさい!』

『何もないって!』

『お父さんは、まーやの味方だからな!』

『嘘つき! お父さんはお母さんも私もそうやって騙すの?』

『・・・な、何を言ってるんだ?』

『ホント、何もないって、もう私に関わってこないでよ。』

『・・・まーや、』






お父さんが私に話す事は、“全て嘘に聞こえた。”

私やお母さんを騙しているお父さんなんか大嫌いよ!

私が大好きだったお父さんはもう居ないんだと思った。

私よりも年下の浮気相手の女性ひとの方がどうせ一番大事なんだよ。









 *








【ピーポーン】




『はーい! どなたですか?』

『香味さんのお宅ですか? 私は香味さんの部下の吉永といいます。』

『あなた家にまで来るの?』

『えぇ!?』

『父がどんな奥さんや娘と暮らしてるのか? 気になって見に来たの?』

『・・・そ、そんな、私はただ、』

『“父の浮気相手ですよね?”』

『・・・・・・』

『私、見たんですよ、“貴女と父が○○ホテルに入っていくのを。”』

『誤解です! あれは、、、』

『嬉しそうな顔で私の父の腕に手をまわしていたじゃない!』

『・・・あ、あれは、』

『もう父と関わらないでください! 私の父を私達の家族の元へ返して

ください!』

『・・・・・・』

『何しに来たのか知りませんが、もう帰って!』

『・・・す、すみませんでした。』

『謝るぐらいなら、不倫なんかしないでよ!』


【ドン】






・・・私は思いっきり玄関のドアを閉めた。

玄関を閉めると? お母さんが私の前に立っていた。




『まーや、それ本当のなの?』

『えぇ!?』

『“お父さんが他の女性ひとと不倫したって?”』

『・・・・・・』

『そう、本当の話なのね、分かったわ。』





お母さんは私にそう言うと? リビングにあるソファーに座り

何か思いつめるように考えていた。

私はお母さんを一人にしてあげようとそっとしておいた。




・・・数時間後、お父さんが仕事から家に帰って来た。

お母さんはお父さんと何か話している。

私は二人の間に入って話す事はないと思い、邪魔にならないように

自分の部屋にずっと居た。



その後、お母さんが私の部屋のドアを叩く。



『まーや、少しいい?』

『・・・ううん。』



お母さんは真剣な眼で私にこう言った。




『貴女が見た女性ひとは、お父さんの“隠し子なの。”』

『えぇ!?』

『ごめんね、お母さん知ってたのよ、あの子ともずいぶん前にお父さん

が連れて来て会ってるの。』

『・・・そ、そうなの、』

『知らなかったのは、まーやだけなの、ごめんね。』

『でも? お母さんはそれでいいの?』

『まあね、はじめはお父さんから訊いたときは凄く驚いたけど、ワタシは

お父さんを心から愛してるのよ、勿論! まーや、貴女もね!』

『あの子は、私の妹って事?』

『そうなるかな、これからはたまにこの家にあの子が来ると思うけど

仲良くしてあげられる?』

『・・・お母さんがそういうなら、』

『ありがとう、まーやは本当にいい子ね。』

『・・・・・・』






なんだか複雑な気持ちになった。

お父さんと不倫相手の子供が、あの子だったみたいだ。

私に急に妹ができた。

ただ、本当に私は受け入れられるのだろうか?

お父さんは、何故? 私やお母さんを裏切ったのだろう?

そして、あの子も......。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] う… 複雑… もやもやもやっといたします。
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