フラ様の気持ち
王都へ戻った九紋竜四兄妹は、冒険者ギルドへ急いだ。
ギルドの中に入って、フラ様の姿を探して見た、居た、ギルドマスタージョンと、何か言い交わしていた。
紫電:『フラ様 ちょっといいですか 貴女はライ様の御令嬢ですか』
フラ:『ええ 大きい声では言えませんが そうです』
紫電:『貴女は 結婚していますか』
フラ:『いいえ まだですけど』
紫電:『心に決めた人とかはいますか』
フラ:『失礼な人ね』
フラ様が赤く成ってそっぽを向いたので、好きな人がいるんだと読んだ。
困ったな、バーク国王にどう言おう。
ジョン:『紫電様 良い時に 声を掛けてくれた』
紫電:『どうしたんです』
ジョン:『紫電様は ワイ国の王子様を知らないか』
紫電:『ワイ国の王様は さっき迄会って居たけど』
フラ:『私と同じ年位の王子様です 二年前に王様と二人ガラ国の王都へ行かれる その前にドランへ寄って下されて その時にお見かけして それ以来御慕い続けているの』
紫電:『国王様から ドランの領主の娘を 妃にしたいから 見合いをお膳立てしてくれって 言われたんだけど』
フラ:『嫌よ 王子様をお慕いしてるのだから』
緋:『フラ様 ドランに寄った 王様って王子様と同じ位の年の人だった』
フラ:『何 馬鹿な事を言うの 王子様の御父上なのに 同じ年頃のはず無いでしょう』
緋ナイス、そうだよな、王家が代替わりしたんだ、間違いない。
紫電:『取り敢えず ワイ国に行って 見合いの話しを してくるよ』
紫電:『緋と紅と茜は フラ様をドランに連れて行くから 捕まえてくれ』
フラ様は三人に抱き上げられて、動け無い様にして【テレポート】でドランの領主公邸に移動した。
紫電:『ライ様 ワイ国のバーク国王様とフラ様の 御見合いが決まりましたので ドラ様 フラ様の衣装と化粧の御用意を御願いします』
紫電:『緋 三人でフラ様が逃げ出さない様に 見張っていて』
緋:『分かりました 絶対逃がしません』
紫電:『折り返し バーク国王様を お連れします【テレポート】』
紫電:『バーク国王様 フラ様との 御見合いの件 段取り出来ました 今から移動します 失礼します【テレポート】』
バーク:『何が起こった ここは』
紫電:『目の前の公邸に見覚え無いでしょうか』
バーク:『ドランじゃないか ドランだ』
紫電:『ドラン領主 ライ様に ワイ国 国王 バーク様の御来国を伝えてくれ フラ様に婚礼の申し込みだと』
ライ:『バーク様お久しぶりです 本当に フラを妃に御望みでしょうか 夢の様です』
フラ:『離しなさい 私は王子様を御慕いしているのです 王様では有りません』
バーク:『フラさん 貴女を私の妃に いただきに参りました』
フラ:『え 王子様 え どういう事』
紫電:『ワイ国は 王家が 代替わりしたんだと 思いますが』
フラ:『きゃ〜 私たら恥ずかしい〜』
ライ:『バーク様 こんな娘ですが よろしいでしょうか』
バーク:『二年前から 妃にするなら ライ領主の令嬢をと思っていました』
フラ:『私も二年前から 御慕いしていました』
紫電:『では 両家共に 異論は無いでしょうか 正規の手続きを御願いします』
両家から正式に使者を出して婚礼の申し込みと、ガラ国の国王様にも報告を御願いして、僕達はバーク国王様をワイ国へ送って行った。
紫電:『バーク様 外出していた事は ご家来に知られずにすんだ様ですね』
緋:『バーク様 お幸せに』
バーク:『紫電殿 私の友に成ってくれないか 頼む』
紫電:『私は 成り上がり者ですが よろしいでしょうか』
バーク:『ぜひに頼む もちろん妹達もな 公式の場以外は呼び捨てで頼む』
紫電:『ガラ国のアルス王子様と同じですね 私達はガラ国のアルス王子にも友にと頼まれ 友人になりました』
紫電:『平民の目で見て おかしい所は 遠慮しないで 指摘しますが よろしいでしょうか』
バーク:『よろしく 頼む 遠慮は無用だ』
紫電:『こちらこそ よろしくお願いします』
茜:『バーク様 お友達に成ってくれて有り難う です』
紅:『アイン様に報告〜 紫電ガラ国帰る〜 バーク様バイバイ〜』
緋:『バーク様 すみません 茜と紅 駄目でしょ』
紫電:『バーク様 これにて失礼します』




