表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から来た男  作者: 関羽雲長
1/26

超能力者

気分が悪くて目がさめた、まだ夜明け前だが吐き気がする。

窓の外が、暗闇から一瞬にして夜が明けた、と思えるほど明るくなり、暗闇に戻った。

その後凄い振動に突き上げられた。

怪獣映画の様な、山の発光現象の後の大地震。

僕:『うわぁ〜 どういう事だ〜?』


僕は死んで無いと思うが、気が付けば洞窟の中で、化け物が襲って来る。

人よりでかい、兎の化け物だ、武器もないのにどうする?。

逃げなければと、思っただけで岩陰へ瞬間移動【テレポート】した。

僕は(超能力者)になったのか?、指先に火と考えたら付いた。

まだ襲って来るので、発火能力【パイロキネシス】で倒した。

洞窟の奥から声がする。

剣士:『まだだ 止めを刺せ』

剣士らしき人が駆け付け、止めを刺してくれていた。

止めを刺した魔物から、肉の塊が出た。

剣士:『武器も持たずに洞窟へ 死にたいの?』

僕:『すみません』

剣士:『体力(HP)が1でも残っていれば 動けないだけで しばらくすれば (HP)が回復して 動ける様になるの だから止めが必要なのよ』

剣士:『それに止めを挿さないと (経験値)と(ギル)が手に入らないわよ (ドロップアイテム)も貰えないわ』

剣士:『これでも持ってなさい』

止め用に、使い込んだ小型のナイフを、譲って貰った。

僕:『さっきの化け物は何ですか?』

剣士:『角兎よ この辺では中の下の魔物ね 数が多いと ちょっとやっかいかな』

僕:『そうですか 気をつけます』

剣士:『今更だけど貴方 何故ここに居るの?』

見るからに、素人がここに居るのが、不思議に思ったのだろう。

僕:『自分が 何故ここに居るのかさえ わからないんです』

事の次第を説明した。

僕:『安全な所へ 連れて行ってくれませんか』

頼んだら、心良く引き受けてくれた、好い人で良かった。

(戦闘の避け方)、(戦い方)、(アイテムの使い方)、(ステータスの見方)等、色々教えてくれた。


僕:『凄い』

この人は恐ろしい位強い、女性なのにど素人の僕を連れて、余裕で闘っている。

いくつかの戦闘を経験して、発火能力【パイロキネシス】以外にも電撃【エネルギー衝撃波】念動力【テレキネシス】も使える要になった。

【パイロキネシス】で魔物を倒しては、ナイフで止めを刺していく。

ナイフで止めを刺していれば、【冒険者スキル】を、覚えられるらしい。

【超能力】は、命や若さ(生命力)を削られる感じで、休めば回復するのだが【エネルギー衝撃波】は特に疲労困憊する。

剣士:『さあ 洞窟の出口が 見えて来たわよ』

僕:『本当に助かりました 色々な知識や経験値を 稼がさせて頂き ありがとうございました』

剣士:『素人でどうなるかと思ったけど 覚えも早く成長も速そうね ステータスの一部が【?】なのが分ら無いけど』

僕:『教え方が 良かったからですよ』

剣士:『良いパートナーだったわ 機会が有れば 又チームを組みたいわね』

僕:『自分に 異存はないので よろしくお願いします』

剣士:『出口よ 街へ急ぎましょう 日が暮れる』

僕:『はい』

街の入口に着いた。

剣士:『そうだ(ギル)と(ドロップアイテム)を渡しておくわ』

僕:『教育と護衛のお礼に お納めください』

剣士:『お金も持たずに 今夜の宿はどうするつもり 持っていきなさい』

1200ギルと薬草10個を譲って貰った。

剣士:『あと最低限の装備、木刀、竹のナイフ、木拳、旅人の服をあげるから 使うか売るといいわ』

僕:『ありがとうございます では遠慮なく』


街の宿屋を見つけて入り、小さなカウンターで声を掛ける。

僕:『すみません 泊まれますか?』

宿屋の娘:『はい お一人様ですか 10ギルに成ります』

宿屋の娘:『2階に上がって すぐ右の部屋です』

僕:『ありがとう』礼を言って、部屋へ向った。

しまった剣士様の名前を聞かなかった、それに僕自身も名乗ってなかったし、近い内に会えるといいが疲れた、今日はもう眠ってしまおう。


翌朝目が覚めて、夢でなかった事実を知らされた。

自分の、ステータスを確認する。


種族【人間】レベル【?】HP【?】MP【?】


超能力は、発火能力【パイロキネシス】、念動力【テレキネシス】、電撃【エネルギー衝撃波】、感応術【テレパシー】、瞬間移動【テレポート】、浮遊力【フライ】、【バリア】、【催眠術】、【分身】、【透視力】、【物体通過】、【変装】が使える。

昨日剣士様に、超能力を使用時に、目が真っ赤になっていると知らされた、サングラスでも有れば良いんだけど。

冒険者の(ステータス)は、(レベル)と(個人スキル)と(職業スキル)により変わるようだ。


個人スキル【超能力】、【異次元収納】、【地図】、【情報処理】、【(スキル)製作 解析複製 合成 強奪 譲渡】、【(HPMP)吸収 譲渡】、【破壊再生】、【合成分離】、【?】


現在の職業【?】、何で職業も【?】なの。


職業スキル【薬草学】、【加工工作】、【鍛冶】、【刀鍛冶】、【錬金術】、【料理】、【総魔法】、【二刀流】、【体術】、【忍術】、【総武具装備】、【発明】、【契約】、【鑑定】、【交渉】、【収集】【聖者】、【?】

全く解らん、とりあえず街へ、朝食と道具屋を見に行こう。


街の通りが騒がしい、子供二人に怒鳴り散らしている、嫌な奴が居るなぁ、子供達は奴の(奴隷)らしいが?

男:『このバカヤロー 簡単な使いすら 出来ないのか 役立たずが ぶち殺ろすぞ』

悪者決定、子供二人を助けよう。

僕:『おい二人は 僕に譲る約束だろうが 勝手に殺されては 困るんだが』

【催眠術】を使う。

一瞬で、男や周りの観衆迄が、【催眠術】に掛かった。

二人は、(獣人の子供)だった。

男に、二人の代金300ギルを払い、二人を引取った。

300ギルか、人助けといえちょっと痛いな。

僕:『二人共 さぁ行こう』

猫族:『ごめんなさい〜 ごめんなさい〜』

犬族:『しっかり働くの です ぶたないで下さい です』

猫族:『殴らないで〜』

二人は、何か勘違いをしているようだ。

僕:『ねえ 僕が二人に 暴力を振るのかい』

犬族:『痛い事しない です?』

猫族:『痛くない〜?』

僕:『僕は二人と 仲良く成りたいんだけどな』

男が頻繁に、暴力を振るっていたようだな。

年は園児位かな、(犬耳族)の茜と(猫耳族)の紅、耳としっぽ以外は人と変わらない子供達だ。

紫電:『僕の名前は 紫電』

紅:『緋も〜 緋も一緒に〜』

茜:『緋も一緒に連れて行って下さい です』

紫電:『どういう事 詳しく教えて』

もう一人仲間が居るようだ、直ぐ助けにいこう。

紫電:『緋は何処に居るの 緋の処へ急ごう』

右手に茜、左手に紅と手を継いで走って行った。


居た、緋にも何かイチャモンを付けている。

紫電:『おい その子も もらいに来たぞ!』

男:『何言いやがる』

紫電:『約束だろうが』

【催眠術】を使う。

男:『そうだったけ』

紫電:『約束 そうだよな』

又、男に緋の代金600ギルを払い、緋を連れて、その場を離れた。

残金290ギル、なんとかなるのかな?。


三人の話しでは、姉妹同然に助け合って、生きて来たそうだ。

(龍人族)の緋は中学生位の少女だ。

緋には、小さな角と尖った耳にしっぽが有る。

(龍人族)は大人になると、自分の意思で人に姿を変える【変身術】が出来る様になるらしい。

今は、羽根だけしか隠せ無いそうだ。

ちなみに、(犬耳族)や(猫耳族)も、大人に成り必要なら人に姿を変える、【変身術】を覚えるらしい。

紫電:『改めて 僕の名前は紫電よろしくね』

紫電:『まずは三人を(奴隷)から解放してあげたいんだけど』

緋:『棄て無いで下さい 私達は(奴隷)のままで 良いです』

紫電:『どういう事』

(獣人差別)が有って、奴隷で無い獣人は、道端のゴミ扱いらしい。

茜:『棄てないで です』

紅:『棄てないで〜』

緋:『(奴隷)として 使って下さい』

紫電:『棄てないよ 三人には 僕の(仲間)に成って欲しいんだ』

紫電:『暴力も決して振るわないから よろしくね』

紅:『よろしく〜』

茜:『よろしく です』

緋:『こら二人共 ちゃんと御挨拶しなさい』

紫電:『良いんだよ これからは仲間なんだから』

紫電:『いいかい 僕は仲間 いや(兄妹)だと思って要るから』

奴隷開放の件は仕方がない、暫くは僕の奴隷のままでいいか。


あれ、急に三人のステータスが見える、何でだろ?

紫電:『あ そうか【鑑定】スキルか』

三人のステータスを見て驚いた、職業が上位職だし、スキルも凄い物だった、どういう事だろう。

生まれ付き上位職なら、身体能力が優秀過ぎたのもわかる、体力や防御力が異常に高い、親は何故置き去りにしたのだろう

とにかく、冒険者として(ギルド登録)しておこう。


獣人差別で、獣人はこの街では、冒険者登録出来無いとは。

僕だけ冒険者登録し、50ギルを支払った。

冒険者紫電、職業【賢者】、あれどうして【賢者】表示になったんだ?。

賢者のスキルに、【総魔法】回復魔法、攻撃魔法、時空魔法、時限魔法、精神魔法、精霊魔法、再生魔法、神聖魔法、闇魔法と在る。

魔法が使えるなら、ある程度戦えるはずだ、持ち金も心もと無いし、お金稼ぎに洞窟に行くか。


茜【侍マスターLV1】、紅【忍者マスターLV1】、緋【バトルマスターLV1】、紫電【賢者LV8】

茜の HP60 MP30【刀神の祝福】【勇者の魂】

紅の HP60 MP30【忍びの極意】【陰陽師の魂】

緋の HP75 MP35【闘神の加護】【竜騎士の魂】

僕の HP? MP?【総魔法】【超能力】

剣士様に貰った最低限の装備、茜の布の服 竹のナイフ、紅の布の服 木拳、緋の旅人の服 木刀、僕の異世界の服 ナイフ。

少しずつ装備の強化をするしかないな。


紫電:『近くの洞窟で みんなで修行するかい』

茜:『闘ってもいいですか? です』

紅:『(壁石)に成らなくていい〜?』

緋:『(壁石)に成らず 闘ってもいいんですか?』

紫電:『ちょっとごめんね (壁石)ってなに?』

茜:『敵に攻撃される壁 です』

紅:『何があっても〜 我慢〜』

緋:『敵前で 攻撃される為だけの 盾役の事です』

戦闘に参加してたなら、なぜ(LV1)何だろう。

紫電:『三人が攻撃チームで お願いしたいんだけど』

茜:『わーい 茜も闘えるですか です』

紅:『行く 行く〜』

緋:『一緒に 行かせて頂きます』

とりあえず、みんなの遅い朝食を買い出した。


洞窟の前へやって来たら、入口に見覚えがある人がいる。

紫電:『剣士様 又 会えましたね』

サラ:『前回 名乗らず仕舞いだったから良かった サラ【魔法剣士LV35】よ』

紫電:『紫電【賢者LV8】です』

サラ:『今日はどうしたの?』

紫電:『仲間と修行です』

サラ:『仲間って 獣人達を(壁石)にする気 最低ね』

紫電:『三人は大切な仲間で家族です』

サラ:『大切な仲間の割には 装備もお粗末だし 何か訳有って事かしら?』

紫電:『子供に暴力を奮う馬鹿から 三人を買い受けただけでスッカンピン お金が無いんです』

サラ:『まぁ信用するか 又 警護してあげようか?』

紫電:『うちの子供達にも 指導をお願いします』

紫電:『あっ そうだ さっき話に出た(壁石)ですけど 彼女達は馬鹿に 戦闘をさせられていたのに なぜ(LV)が上がって無いんでしょうか?』

サラ:『攻撃して無いからよ 一回も攻撃させて貰え無いから (経験値)が入らないのよ 主達が(経験値稼ぎ)をする為にね』

紫電:『そうか (壁石)とは そう言う意味だったのか?』

紫電:『こんな小さな子供達まで盾にしたのか? あの糞馬鹿の為に 敵の的になっていただけ 防具も着けさせずに 攻撃を受けるだけだと!』

うんうん、子供達の為に怒れる、やっぱり紫電は、信頼していいようね。

紫電:『みんな紹介する 魔法剣士のサラ様 みんなが冒険者に成る為の先生です』

緋:『緋です よろしくお願いします』

紅:『紅〜 よろしく〜』

茜:『茜 お願いします です』

紫電:『取り敢えず(経験値)を稼いで (レベルアップ)で 強く成ろうね』

(ギル)と(ドロップアイテム)で、装備も良くしてあげたいんだけど、取り敢えずは先立つ物が要るので。


スライムを倒したら、ギル、たまに、薬草が手に入った。

芋虫は、ギル、糸、たまに、光る糸をドロップした。

角兎は、ギル、肉や毛皮、たまに、角やしっぽが手に入った。

骸骨は、ギル、ほね、たまに、鉄剣をドロップした。

ゴブリンは、 ギル、肉や毛皮、たまに、石斧が手に入った。

角兎やゴブリンがドロップした肉が、洞窟での食糧になった。


流石サラ様が、適切に明確な指示を、出してくれるおかげで、うちの子達も、次々と魔物を倒している。

僕も戦闘に参加して、(レベル)上げに精を出す。

ある程度、(ギル)や(ドロップアイテム)が貯まったので、(装備の強化)をしようと思って、一度街へ戻った。


宿屋のカウンターで揉め事が、(獣人差別)で三人を部屋に入れられない、部屋をキャンセルし宿屋を後にした。

食堂でも、同じように断られた。

市場で食材を、山の様に買い込み、雑貨屋でテントや調理道具、調味料を買って、錬金術の店で、必要な書物・工具箱に入った工具類、錬金術に必要な部材を買い求めた。

ある程度の装備を買い求めて、街の外れにテントをはった。

茜に手作りの皮鎧 鉄剣、紅に手作りの修行着 購入したクナイ、緋に購入した皮鎧 鉄剣、僕に旅人の服 手作りの樫の杖に装備を付け替えた。

買い出した食材で夕食の準備をする、料理人の【調理】スキルで、料理は御手の物だ。

夕食後、三人をテントに寝かせて、【錬金術】で回復アイテムを作り、朝に洞窟へ戻った。


洞窟の入り口で、サラ様が待って居てくれた。

少し奥の方へ入ってみると、大兜と大蟷螂に出くわした。

新しい魔物と戦闘になるが、其れほど苦労無く倒していく。

大兜は甲虫の兜や甲虫の羽根、大蟷螂は大蟷螂の鎌などをドロップする。

しばらくの間修行だな。


茜LV15 紅LV15 緋LV16 紫電LV20 サラ様LV36

装備も、ある程度揃いつつ有る。

茜に剣豪の服 刀 ナックル、紅に黒装束 小刀 クナイ、緋に戦士の鎧 戦士の剣、僕に賢者の服 賢者の杖 ゴーグル


紫電:『サラ様 そろそろサラ様の正体を 教えてくれませんか』

サラ:『正体ってどういう事』

紫電:『何か訳が有って 僕達を鍛えて下さったんでしょ』

サラ:『あはは 実はね』

その時、ドーン、ドドーン、ガラガラガラ、ズズンと、爆音と共に、岩が崩れる音がした。

サラ:『何かしら この音と振動は』


茜:『でっかい岩で 塞がっちゃった です』

紅:『洞窟の入り口が〜 塞がっちゃった〜』

緋:『御主人様 駄目ですね この大岩は動かせません』

紫電:『サラ様 他に出口は 無いのですか?』

サラ:『他に出入口が無いから 魔物が住み着いても 放置されてたからね』

【透視力】外に人が居る様だが、岩を退ける準備をする様子はない。

紫電:『仕方がない【テレポート】を使うか みんな 僕の周りに集まって 手をつないで 行くよ【テレポート】』

入り口の外へ【テレポート】した、みんな目を丸くしている。

サラ:『な 何が起こったの 入り口の外じゃない』

紫電:『入り口付近に居た 冒険者風の男達が居ないから 奴らの仕業で 逃げた後の様ですね』

紫電:『中に 誰か居たら大変だ あの大岩も 動かしておくか【テレキネシス】』

ズズズ、ズズ、ズズズズ、ゴロゴロゴロ、ズズーン、凄い音だ。

紫電:『はぁ はぁ はぁ はぁ ふう〜』

動かすには、大き過ぎたようだ、疲れた。

紫電:『入り口付近の小さな岩は かたずけて置いてくれないかい?』

茜:『わかった です』

紅:『あいあい〜』

緋:『分かりました御主人様 茜 紅 行きますよ』

三人で、入り口付近の邪魔な岩を、除けに行ってくれた。

サラ:『何が 起こったの?』

紫電:『僕の個人スキル 超能力の【テレポート】と【テレキネシス】です』

紫電:『ですが サラ様が 狙われているのは 確実ですね』

紫電:『サラ様 僕達を鍛えてくれた 事情を御話し下さいませんか?』

サラ:『実は 父がこの度 公爵に陞爵予定で この辺りの領主に成ることが 決定したわ』

サラ:『街に 少し怪しい動きが有ると 報告がきていたの それで調査に来たんだけどね』

紫電:『それで どうして僕達に』

サラ:『私くしにも 伯爵の位を授かり 信頼出来る部下が 欲しくってね』

サラ:『冒険者の実力を 確認する為に 洞窟に来てた訳 そこにあなたが現れて 再会したら三人の仲間を連れて来たから 鴨が自ら葱を背負って来た~て 感じたのよね』

紫電:『僕達を 部下に欲しい と言う訳ですか』

サラ:『早い話がそういう訳ね』

紫電:『町の 怪しい動きが解決する迄で 良いですか?』

サラ:『私の部下は 嫌なの?』

紫電:『・・・サラ様には本当の事を話しますが 僕は(異世界)からの旅人です この世界の事をもっと知りたいので 旅して見て廻りたいのです』

サラ:『う〜ん とりあえずやっかい事を かたずけてからにしない』

紫電:『わかりました』

そこへ、三人が帰って来た。

紅:『終わったよ〜』

茜:『終わった です』

緋:『岩は隅に避けました』

紫電:『ありがとう』

こうして僕達は、街へ向かって、歩きだした。


貴族:『クロスを追い落とす為には 兎に角 陞爵式に出席出来ない様にすれば 良いんだ』

部下A:『娘のサラを 洞窟に閉じ込めましたし』

部下B:『娘の命が掛かれば 辞退するしか無いでしょう』

貴族:『クロスが ガラ国の 獣人差別や奴隷制度を撤廃するべきなどと 馬鹿な事を王に進言しやがるから』

部下A:『まずは 乾杯をしましょう』

部下B:『テーブル伯爵に 乾杯』

紫電:『サラ様 誰です 馬鹿な事を言っている あの人は』

サラ:『私の父の母違いの兄で テーブル伯爵 私の叔父の一人』

紫電:『あの三人を 生け捕りにすれば 良いですか』


酒場の中に、ずかずかと入って行って、三人の前に立った。

テーブル:『なぜ お前はサラと洞窟に 閉じ込めたはずだ』

僕:『黙って眠れ【催眠術】』

三人を個別に、その他の冒険者は、まとめて縛り上げた。

紫電:『サラ様 終わりましたよ』

茜:『御主人様 なにをしたの です』

紅:『みんな寝た〜』

紫電:『三人を買取った時に使った【催眠術】を使ったんだよ』

茜:『【催眠術】ですか です』

緋:『サラ様どうしますか』

紫電:『獣人差別や奴隷制度がどうとか 言っていた様に思いますけど』

サラ:『三人を借りれるかしら あの叔父達三人を 父の前に引っ立てて行って欲しいの』

サラ:『三人には 叔父達が暴言を浴びせると思うけど 我慢してね』

サラ:『獣人で奴隷のあなた達が 引っ立てて行くほうが あの馬鹿な人達を屈服させられるわ』

サラ:『お願いできるかしら』

緋:『サラ様のお願いなら 喜んで行きます』

茜:『良いよ です』

紅:『良いよ〜』

こうして捕まえた三人の貴族は、三人の獣人に暴言の連発だったが、クロス侯爵の下に引き渡したら、その醜態を見とがめられ、口を閉ざした。

クロス侯爵は無事に陞爵して公爵になり、広大な領地の領主となって、ガラ国の獣人差別と奴隷制度の撤廃を、ガラ国全域に公表した。


これで僕の三人の獣人達を、冒険者に登録する事が出来る。

紫電:『三人は 自由になったんだから サラ様の部下になって 働いても良いし 自分の好きに選んで良いんだよ』

茜:『御主人様はどうする です』

紅:『なぜサラ様の〜 部下しない〜』

紫電:『僕はね 僕は・・・ この世界の人間じゃ無いんだ 異世界から来た異世界人なんだ・・・・びっくりしただろ』


紫電:『そう言う訳で この世界の事を何にも知らないから 自分の目で 世界中を見て廻りたいんだ』

茜:『異世界ですか です』

紅:『何処〜 来た〜』

緋:『異世界から来られた 時の旅人ですか』

紫電:『茜と紅には まだ分から無いと思うけど そのうち分かるよ』

紫電:『サラ様は良い人だと思うし 好感も持っているよ』

紫電:『でも 広い世界を見てみたい、その気持ちが抑え切れないんだ』

緋:『御主人様 私も連れて行ってください』

紅:『御主人様〜 私も〜』

茜:『御主人様 私も です』

紫電:『三人共 僕と一緒に来てくれるのかい ありがとう』

紫電:『だったら 一つだけ条件が有るんだ 僕の事を 御主人様と言わない事』

茜:『なぜですか です』

僕:『三人はもう 奴隷じゃない 家族だから』

サラ:『紫電 ちょっと来てくれる』

僕:『え サラ様 どうしたんですか』

サラ:『緋 紅 茜 の三人も一緒にね』


サラ様に同行して屋敷に入った、クロス公爵から褒美が有るらしい。

クロス公爵:『四人を公爵家の(騎士爵):爵位相当とする』

クロス公爵:『紫電 騎士爵に(士爵):爵位を叙爵する』

クロス公爵:『紫電 士爵を(特殊外交官)に任命する』

クロス公爵:『緋 騎士爵を(特殊外交員)に任命する』

クロス公爵:『紅 騎士爵を(特殊外交員)に任命する』

クロス公爵:『茜 騎士爵を(特殊外交員)に任命する』

サラ伯爵:『紫電 士爵に(シルバー証)を与える』

サラ伯爵:『緋 騎士爵に(ブロンド証)を与える』

サラ伯爵:『紅 騎士爵に(ブロンド証)を与える』

サラ伯爵:『茜 騎士爵に(ブロンド証)を与える』

サラ伯爵:『紫電 士爵に(特殊外交官証)を与える』

紫電:『士爵とは どういう事ですか』

サラ:『優秀な人材を このまま在野に放す余裕は 我がクロス公爵家には無いのよ』

サラ:『貴方達には クロス公爵家と言う 足枷を着けさせて貰うわ』

サラ:『貴方は(クロス公爵家の士爵)で(特殊外交官)として 世界を巡り 見聞を拡げて来なさい』

サラ:『三人は(クロス公爵家の騎士)として 紫電を手助けしなさい』

サラ:『(身分証)と(外交官証)と当座の資金 では行ってらっしゃい』

紅:『え〜 どうする〜』

茜:『御主人様に 着いて行く です』

緋:『御主人様 一緒にお連れ下さい』

紫電:『紫電でいいと言ったはずだよ』

緋:『紫電様 お願いいたします』

紅:『紫電〜 行こ〜』

茜:『紫電 一緒に行く です』

緋:『こら二人共 いい加減にしなさい』

紫電:『いい加減にするのは 緋のほうだよ 紫電で良いて 言っているだろ さあ』

緋:『紫・紫電・・・様 私には無理です 紫電様』

紫電:『わかったよ 様付けでもいいよ 緋』

サラ:『でも公式の場では 茜と紅も紫電を様付けで呼ぶのよ』

サラ:『本当は 私も一緒に行きたいんだけど 伯爵に成ると領地に対する責任も 大きく成るから仕方が無いわね 貴方の領地も 領主代理を任命するわ』

サラ:『まずは商業都市ブランドへ 行ってみたらどうかしら』

紫電:『とりあえず 旅の支度を初めよう まず足になる馬を用意しよう』

緋:『私は 馬に乗れません』

紫電:『僕もさ 乗馬を習わないと行けないな』

サラ:『あら じゃあ 私が四人に優しく教えるわよ』


翌日から、サラ様の鬼の様な教官振りに、四人は目を丸くした。

乗馬の合間に、レベルアップ、装備の強化、食糧、生活用品を、買い出しに行ったりした。

夜は錬金術で、自分達の魔法鞄を製作したり、回復アイテムを、大量に生産して、三人の鞄に分け入れた。

二ヶ月で、騎馬で団体戦闘が出来るまでに上達した。

茜や紅にいたっては、鞍の上に立って戦っている、身の軽い奴らだ、この二人は最強の戦士になると確信した。


サラ:『あなた達 乗馬は上達したから 次は馬車を走らせて貰うわよ』

御者の修行が始まった。


一ヶ月でみんなが、馬車で戦闘が出来る位になった。

ようやく旅立てるのかな?。


サラ:『次は礼儀作法の訓練もするわよ』

紫電:『え どういう事ですか』

サラ:『あなた(士爵)貴族に成ったから 外交官として 王族や他領主・貴族に挨拶する場合が有るのを 忘れていたの』

紫電:『え〜』

サラ:『あなた達は 馬ではなく馬車で旅立って貰うから』

サラ:『馬車が出来るまで 礼儀作法をみっちり 覚えて貰うから あ 追加でダンスも覚えてね』

サラ:『それと 紫電 あなた家名は無いわよね』

僕:『僕には 九紋竜と言う家名が有ります 九紋竜 紫電と言うのが 僕の本名です』

サラ:『では ガラ国ではガラ国クロス領 紫電 九紋竜士爵と名のってね』

サラ:『家紋は どうなの』

僕:『有ります 丸に違い鷹の羽根です 丸い輪の中に鷹の羽がクロスしている紋です』る

サラ:『家名 家紋は 大丈夫な要ね』

四人は礼儀作法とダンスに苦労し、三ヶ月間徹底的に叩き込まれた。

サラ:『これにて 総て終了 立派な貴族様の出来上がり』

紫電:『もう 旅に出ていいですね 明日の朝 出発するか』


朝早くから、ばたばたと出発準備。

紫電:『茜 紅 緋 みんな そろそろ行くよ』

紅:『あいあい〜 行く〜』

茜:『早く行く です サラ様に見つかる前に です サラ様の特訓はもう懲り懲り です』

サラ:『あら〜 茜は まだ良く覚えていないのかな〜』

茜:『大丈夫 大丈夫 です もう勘弁して下さい です』

茜が頭を抱えて、馬車に潜り込んだ。

緋:『私が御者に付きます さあ行きましょう 紫電様』

サラ:『業務連絡は密に頼むわね 旅を楽しんで来なさい』

茜:『商業都市ブランドへ向けて 出発進行 です』


パシッ、ギシギシ、ゴロゴロ、馬車が動き出す、街の洞窟が遠くに見えた。

緋:『たった半年程だったけど 何だろう何か懐かしい』

紫電:『緋は あの洞窟が懐かしいのかい』

緋:『ええ奴隷ではなく【冒険者】でしたから』

茜  LV35 HP1600  MP1400 【神速】【神刀】【神武】

紅  LV35 HP1500  MP1500 【神移】【神剣】【神影】

緋  LV37 HP1800  MP1800 【神速】【神剣】【神槍】

紫電 LV55 HP1300 MP25000 【神威】【神移】【神衣】

装備 英雄の衣 カイザーナックル 菊一文字

忍衣 忍刀 クナイ

龍衣 龍牙刀 龍爪槍

天衣 天の杖 天の腕輪 カラーコンタクト

随分強くなった物だな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ