表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
海の声  作者: 如月アル
64/195

新たなる…

俺がゆっくりと美雨に歩み寄っていくと、下を向き肩を震わす美雨の姿がはっきりとしてくる。


「美雨…」


『セイジ…っ…お前…っ…』


「ん?なに?」


俺は美雨の横で歩みを止め、俯く顔を覗き込んだ。


ッ?!


美雨の目からは小さな雫が滴り落ち、口に手を当てて…


「っておいッ、なに笑ってんだよッ!!」


『ッッ…だって…プッ…なに今の…あ…ムリ…っぁははははぁっ!!うーわっヤバいヤバい…あはははははは!!』


顔が熱い…鏡を見なくたって顔が真っ赤になっている自分が容易に想像できる…


「だからなんで笑ってんだよ!!」


『だって…なに今の!!告白の返事ッッ?!いやぁーケッサクケッサク…ご飯時思い出したらセイジのせいだかんなぁー!ぁははははは!!』


「コ、コクハク?!俺は別にそんなそれはそんなんじゃねーしッ、ただ俺はお前とだな…」


『いいよっ?トモダチから始めてやっても♪』


「お…あ、そうか、ちゃんと分かってんじゃねーかッ!!…ったく、超ハズかったんだけど。てかお前朝"友達いらない"とか言ってなかったか?」

俺も人の事言えないけどさ。

すると美雨はニコッと笑ってこう言った。


『セイジにはカンケーないっしょ?』


どういう意味か分からんが…追求することもないか。

俺は視線を合わせるのがなんだか恥ずかしくてパステルカラーのサンダルを見つめて答える。


「まぁいいや、あの…改めてよろしくな、美雨。」


『ウムウム♪んじゃよろしくナッ、セ・イ・ジ・くん♪』


そう言って美雨の指が俺の胸を弾いた。


小走りに駆けていく美雨の後ろ姿を見つめながら俺は胸にそっと手を当て空を見上げた。


あの日東京で見上げた空よりもずっと遠くまで澄み切った青空は同じ空とは思えない程に輝いて見えた。


なんか疲れたな…


俺も帰ってメシでも食うかな…


それにしても美雨の本当の家ってどこなんだろう…ま、いっか。これから何度でも教えてもらう機会があるんだから。


よし…走るか。

そして俺は力強く大地を蹴った。


「ただいまぁー。」


『あっ、誠司おかえり、アンタすごいじゃなぁい♪』


「えっ?なにが?」


『んもぉ、なにがじゃないわよ。ブレスレット、作っといたからね♪』


キッチンから現れた母さんの手には綺麗な貝殻のブレスレットが握られていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ