【十七話 悪魔の森の仔~透明な青い花①〜】
真夜中のホラー()は半魔のマーリンの盛大な悲鳴で終わりを告げ、星の光が微かに射し込む兄の部屋に夜本来の静寂が戻った。
気になる今の状況だが、大きなベッドにはウーサーのせいで極限状態に陥り気絶した顔面蒼白かつ少し赤みがのったちょっと服が乱れた兄が寝転んでいる。
その彼の腹の上に乗る幼い少年二人。
橙色の瞳の服がはだけ何処か色香漂う美少年は恐怖と諦めにより項垂れ、
蒼い瞳の顔色悪い少年は生気の無い虚ろな笑みを浮かべながら彼のむき出しの肩に手を置いていた。
誰も言葉を発しない、皆無言である。
.....第三者から見たらちょっと年齢制限入りそうな絵面になるのでは?と思ったとか...。
度々言うがこれは薔薇要素が入った物語ではない。
そんな異様な状況・沈黙を壊すのは矢張りこの子供。
「.....取り敢え、ずマーリンくん...これをぅ、食べましょ、うぷっ」
「ひっ!?」
何処から出したのかぷるぷると震えながら一本の棒らしき物を後ろから差し出す。
まだ自分の今の状況が把握出来ていないマーリンは、思わず短い悲鳴を上げてしまう。
その悲鳴に何処か緊張と恐怖が入り混じっているのを感じ取ったウーサーは、まだ回復していない状態でもなるべく落ち着いた声で彼に語り掛けた。
「大丈夫、ですよ。うぅっこれは貴方を...痛め付ける道具、おぇぅぅ..とかでは、ありませんから...」
「.....」
自身を傷付ける玩具ではないと否定しても、彼の警戒は緩む気配はない。
少し前までは発情による熱で熱かった体は、得体のしれない恐怖で冷たくなり微かに震えている。
「やっぱりあの【ゲテモノ】原形留めない位に潰しておけばよかったですね。
ああ、後で『あの場所』にもう一度行って潰せばいいですか(まだ“鍵”造り準備しているようですし、大丈夫でしょう)」(“ブラックモード”ON)
「え?」
止めて。
ただでさえミンチ一歩手前のバラバラ状態なのに、そこで更にグチャグチャな肉塊にするなんて嫌すぎる。
それ触って“鍵”造らなきゃいけないなんて、罰ゲームとても、ホント、嫌だから!!
絶対に止めて。
あと、さっきまで弱々しかった口調がいきなり通常に戻って怖いんだけど?By【ナマモノ】
「いえ、何でもありませんよ。
ただ...やっぱりあの【ゲテモノ】肉体・魂諸共原形留めない位にどついて刻んで潰して肉塊した後近くの火山のマグマにでも捨てておけばよかったです、と言っただけですから」(“ブラックモード”)
「は??」
増えてる、増えてるよ!
まず火山に捨てるのは止めよう?
アイツ燃えるかどうか分かんないし、何よりあんなグロいモノ捨てられる罪のない火山が物凄く可哀想だから。
それと!半魔だけどまだ幼い子供相手に物騒なこと言わないでね!By【ナマモノ】
「ああ、失礼しました。ついあっちの本能が出てしまいました」(解除)
ついでで出さないでね?!By【ナマモノ】
「誰に言ってんの?」
「全長約30cm、全身真っ白丸頭で、見てしまうと何故かイラッとする白い柔らかめなナマモノです」
「全身真っ白丸頭?イラッとする白い柔らかめなナマモノ?ナニソレ??生物??妖精???」
サラッと私の事話しちゃダメでしょーがっ!!
あと誰が見た目がイラッtブチッ
───念話が強制的に切られました。
「気にしないで下さい」
「え?いや、スゴく気になるんだけど??」
「白いナマモノより、先程よりも呼吸が落ち着いた所で、マーリンくんこれを食べて下さい」
滅茶苦茶強引に話を戻したウーサーは再度マーリンに棒状のモノを今度はしっかりと差し出した。
「何、花?」
話を思いっきり逸らされたが、ウーサーの独り言のような会話で落ち着きを取り戻したマーリンは差し出されたモノを見た。
差し出されたのは一輪の小さな花を付けた枝だった。
「っ!」
それを視界に入れた瞬間マーリンは思わず枝を視る。
これはただの木の枝ではない。
花、葉、枝、小さな花から溢れ出る密までも全てが青く透明で美しい枝だった。
一見美しいガラス細工かと思ってしまうかもしれないが、マーリンは視た瞬間これが本物の生きた植物だと理解した。
しかも、ただ透明なだけの植物ではない。
この植物にはマーリンが今欲してやまない魔力と精力がたっぷり詰まっていた。
「これはある人から貰った苗木で育てたものです。
花の種類は分かりませんが、これは私がこの世界で唯一与え、ここに残す事が許された樹木の花でもありますね」
「..........」
「マーリンくんも視て解ると思いますが、この花には毒も疚しい成分などは一切無ありません。
有るのはただ純粋な魔力と精力だけですので大丈夫ですよ。これなら貴方の空腹も満たせるはず。
さぁ、どうぞ」
「..........」
ごくり...と唾液を飲む音が部屋に響く。
花から香る清廉なのに濃密な甘さの香りが、マーリンの悪魔の本能を再び呼び起こす。
今直ぐにでも枝を奪ってそれごとむしゃぶりつきたい!
花から溢れ出る香りも密も全て残さず食べ飲み干したい!
食べたい食べたい食べたい食べたいたべたいたべたいたべたいタベタイタベタイ────────っ!!
マーリンはそろそろと透明で青い花が慎ましく咲く枝に手を伸ばした.....。
いつまで続くかわからないおまけ第一弾
〜別に無くてもいいちょっとした補足〜
Q:何故この回で会話がヘロヘログロッキーだったウーサーが突然回復したのか?
A:《ブラックモード》になったから。
このモードになると、どんな状態異常も即座に回復する&状態異常攻撃を無効化する。逆に罪人を状態異常(狂)にする。
ただし、解除されるとゆっくりと元の状態異常に戻る。
いつまで続くかわからないおまけ第二弾
〜こっちはシリアスです、読みにくいので注意です!〜
【在ってはならない禁じられた三つの色の保持者】
【低俗野蛮て凶暴な■■■であり■■■】
【■■■に■■■■■■■■■■■】
【アノカタ】達ガオソレテイルモノノハナシヲキイタ
〝全ての世界に星に…宙には在ってはいけない怖い【三つの色】の三体の獣がいるんだよ。
その獣は■の■■を知っているの。
その獣は【■■■】と【■■■/■■/■■】を全てを■■するまで決して■で染められた爪と牙を収める事はない凶暴な獣。
その獣達は自分達を【■■■】【■】【■】と呼ぶのよ。
怖くて凶暴で痛いと■を与えてくる獣だから【■■■】と【■■■/■■/■■】にとってとっても危ない存在なのさ!
それでね、その中で一番危険な…あの二体でも恐れる獣がいるの。
その一体の獣はよく分からない、解らない、理解らない、わからない、ワカラナイっ!!!
アイツはアイツはっ!【■■■】と【■■■/■■/■■】をいっぱい一番■したっ!!
あの色は怖い怖い怖い綺麗怖いこわいこわいこワいキレイコわいこわイコわいいいぃキレぃぃいいいぃいいいいぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーキレイ”
“オトウサマ、オカアサマ。アレハナンナノデス?
オトウサマ、オカアサマ。アレガアレガ【アノカタ】がイッテイタソンザイナノデスカ?
オトウサマ、オカアサマ。アレハコワイ、オソロシイタスケ「ハイハイ黙ってねー」ブツン〟
「全く駄目だよ?『向こう』に助け求めちゃ。
バレたら大変な事になっちゃうからね。
それに余り暴れるのは止めて欲しいなー。
オマエは貴重な《鍵》の材料なのだから、材料は材料らしく大人しくしててね?」
..........
「よしよし、大人しくなった。
さてと!《鍵》作りを再開しちゃいましょー!早く仕上げないとウーサー君達が【アヴァロン】にダイナミックなお邪魔します出来なくなっちゃうからね♫」




