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【九話 湖の貴婦人⑥】

別タイ:野生の白い【ナマモノ】が現れた!

    そっとしとく

    →はたきおとす

光が僅かに射す青い湖の底。

コポコポと音を立てながら光が射す方へ昇る一つ一つの泡の中にはあの精霊のものと思われる記憶が綴じてあり、それをウーサーと白いのは眺めていた。


発作(呪い)で意識が飛んでその反動で彼女の【中】に入ってしまいましたが、思わぬ収穫を得てしまいましたね。まさか彼女が【アヴァロン】の精霊だったとは……これなら「【アヴァロン】を殺す計画が一歩前進するかも?」」


バシンッ!

「あぶぼぁっ!!」


ウーサーは自分の頭の上にいつの間にか乗っかっていた、体長60cm白いマシュマロ〜(略)の生物(なまもの)を無言ではたき落とす。ボデっと地面(?)に間抜けなバウンド音がした。


「いきなり何すんのっ!?」

「それはこちらの台詞です。突然人の頭の上に現れて乗っからないで下さい。吃驚してつい反射ではたき落としてしまいましたよ申し訳ありません。それより何故【ナマモノ】さんが此処(彼女の【中】)にいるのかお聞かせ願いたいのですが?」

「う、うん許そう!私が此処(彼女の【中】)に来たのは当然、【アヴァロン】関連に決まってるじゃん。

ほら、前あっち(白い夢)で話したじゃん。例の「優良物件」の話」


真顔ではたき落とした【ナマモノ】を見下ろして謝り質問するウーサーにちょっぴりビビりながら、ぴょいっと立ち上がり心の籠もってない謝罪と受け入れ質問に答える【ナマモノ】。


「そう言えばしてたような……」

「してたよ!彼女がそうかもしれないから、()()()に引き入れようかと思って直で来たの!」

「なるほど、確かにユウリョウブッケン?かもしれませんが……今の精霊さんは……」


そう言いかかけ、ウーサーは肩にちょこんと乗っている白いのをチラリと視る。

白いのは突然現れた未知で謎の生物(なまもの)を怖がっているのか少し震えていた。

フルフルと震える白いのを安心させるように優しく撫でながら、ウーサーは落ち着いた声で語りかける。


「大丈夫ですよ。この生っぽい生命体(?)は噛みつきませんから。仮に噛みつこうとしても私がしっかり踏み潰して動きを封じます」

「しないよっ!?てかウーサー君、君最近私の扱い酷くなってきてない?」

「そうですか?それなら申し訳ありません。ですが、何故かその姿を見ていますとどうしてか私の心の中の何処かで雑に扱っても特に問題ないでしょう的な思いが出てきて、ついそうしてしまうのです。本当に何ででしょう?」

「ア、ウン。ワカッタモウイイデス」


何かを悟った【ナマモノ】は全てを諦めた。


「コホンッ!確かに君の言う通り、今の彼女では駄目だね。だからその原因達を早急に排除する為にこれから作戦会議をしようと思います!」

「作戦会議?」

「そう!あの精霊の眼を()()()()()()()()()()()()()()()()私達に協力してもらうためのね」

「【ナマモノ】さん、この子を彼女に会わせてあげる、が抜けていますよ」

「勿論、それもちゃぁんと作戦に入れているよっ☆」


【ナマモノ】のおちゃらけ口調に思わず眉を顰めるウーサーを不安そうに見る(目がないけど)白いのに気付いたウーサーは綺麗な蒼い夜空の瞳を細めて笑いかけた。


「約束します。必ず貴方のお母様を正気に戻し貴方と対面させてあげます。だから、貴方もお母様に言えなかった言葉を送ってあげてくださいね。大丈夫です、(【竜】)は約束をしたらそれを絶対に違えることはありませんから」


いつまでつづくのか分からないおまけ〜ちょっとした補足〜


ウーサーと【ナマモノ】の会話内容ですが、白いのは分かりません。

何故なら白いのは彼等の会話が聞いたことのない【音】を発しているだけにしか見えないし、そうとしか聞こえなかったので。

彼等の会話で使われたのは言葉と言うより、もうまんま【音】みたいなものです。

『宇宙』『星』『世界』が出来る前の、言葉というモノが創造される前に使われていたモノを使っています。

ちなみにこの【音】も彼等の『場所』のみのものであり、『宇宙』『星』『世界』で生まれた存在・生命達ではまず使われないし使えないモノです。

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