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訓練が鬼畜になった件

書いてたら一回データ飛んで泣くかと思った...

ユリウスこと雄一が拾われて早いもので

5年が経過した。


「さて、お前はもう5歳になったんだし、

そろそろ治癒魔法の練習を始めるか」


(よっしゃキタっ!!)


これまで体力作りの為の走り込みや筋トレ、

剣の素振りや、魔力を全て使う(と言っても

ニールが水晶と一緒に持ってきた器具で

魔力を吸いとり、無理矢理魔力を空っぽにしていた

だけ)ということしかしていなったので、

本でしか読んだこと無い魔法の行使の練習

というのはユリウスにとって新鮮であり、

喜ばしいことだった。



「治癒魔法っつーのは私も詳しいことはわからないが

使い分けが大事な魔法だ」


「使い分け? 師匠、それは一体どういうこと

ですか?」


ユリウスはリシェルのことを師匠と

呼ぶことにしており、リシェルも満更でもないのか

黙認している。


「そうだな...、例えば火傷をしたやつと

斬られて怪我をしたやつがいたとして、その二人に

同じ魔法、そうだな...修復治癒(リカバリー)

使ったとしよう。


このとき、どちらの方が怪我の治りが良いと

思う?」


ユリウスは顎に手を当てて考える素振りをして


「うーん...、修復というのは再び繋ぎあわせる

っていうイメージがあるので、斬り傷の方が

回復するんじゃないですかね?」


「その通りだ。 そんな感じで、治癒魔法は

対象の怪我や状態異常によって魔法を

使い分ける必要がある。


ま、ヒール系統の魔法なら大体の怪我には

よく効くから治癒魔法使いはヒール系統だけを

覚えるのがほとんどだ。


だが、前者の方が怪我の治りが良く、魔力の消費量が

少なくて済む点から、圧倒的に使い分けられる

やつの方が有能だ」


(ってことは常に怪我の原因を見極めて瞬時に

使う魔法を判断する力が必要になるってことか...)


「つーわけで、ほい」


リシェルはユリウスに向けて模擬刀を投げ渡した。


「おっと...、模擬刀? これで一体何を...」


「決まってるだろ?」


そう言うとリシェルは模擬刀やら木製のハンマーやら

様々な武器を持った。


「治癒魔法の練習は実戦で慣れるのが一番らしい」


「...え? まさか...」


ユリウスの中で嫌な予感が駆け巡った。


「ああ、そうだ。


次の訓練は私との実戦形式での中での治癒魔法の

訓練だ」


「え? いや、でもまだ治癒魔法の種類とか

名称を知らないんですが...」


「んなもん必要ねぇよ、魔法ってのは

イメージさえ出来てりゃ意外と使えるもんだ。

私は色んな武器を使うからお前が毎回違う怪我をする

可能性が高い、そんときはその怪我に見合った

魔法をイメージして唱えてみろ」


リシェルはさっきまでの説明を根本から

覆すような事を言い出し、んな無茶な。

とユリウスは思ったが、これは

ユリウスが強くなるための訓練なのだ。


ならば拒む理由などユリウスにはありはしなかった。


ユリウスは剣を構えた。


「御指南お願いします。 師匠」


「覚悟しとけよ? ユリウス。 いくぞ!!」


ユリウスの地獄の訓練が幕を開けた。


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