恐らくフラグ建った件
「そういえば...」
ユリウスは隣を歩いているメルを見て
「...その、蹂躙の狂暴竜の
刺繍はレミナとユーリの制服にも
ついてるはずなんですけど、何で俺の
制服ばっかに興味を示すんですか?」
「ん~?」
メルはユリウスの方を向くと、
レミナとユーリの制服とユリウスの制服を
見比べた。
「うん、やっぱりこっちの方がいいな~」
そう言ってメルは刺繍を触る
「...何故?」
「見ればわかると思うよ?」
「え?」
ユリウスがレミナとユーリの刺繍を見ると、
彼女たちの刺繍は胸の位置にあるため、
胸の膨らみで刺繍が歪んでいた。
「ああ...なるほど...そういうことですか...」
ユリウスがジーッと二人の刺繍を見ていると、
二人は顔を赤くして胸元を両腕で隠した。
「ちょっ! ユリウスくん! 見すぎだよ!」
「そんなに見ないでください...」
「え? あ...」
ユリウスは二人の胸をじっくり見ていた
変態だと思われても仕方ない状況だった。
「す、すみません!! 決してやましい
気持ちは無かったというかなんというか...!」
慌てふためているユリウスの肩を
ミシェルが叩いた。
「苦労してるのね...」
「わかってくれるのはミシェルさんだけ
ですよ...」
「...何かあったら私に言いなさい?
その...力になれるかわからないけど...」
「その気遣いだけでも嬉しいです...、
ああ...ミシェルさんみたいな彼女が欲しい...」
「ふえぇぇぇ!?」
ボンッとミシェルの顔が赤く染まった。
「「えええええ!?!」」
レミナとユーリは驚愕の声を上げた。
「私のゼルちゃん取らないで!」
メルは刺繍に顔を擦り付けながら
ユリウスに抱きついた。
「あ...あれ? 俺、何かしました...?」
顔を赤くしたミシェルと、混乱した二人と、
抱きついていたメルをどうにかできたのは
数十分後だった。




