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初めて依頼を受けた件

ちょい性的要素含むかもです。

登録を終えた三人は、メルとミシェルの

元へ戻った。


「よぉーし! 早速依頼受けてみようよ!」


ユーリがそう言うと、レミナとユリウスは

頷いた。


「じゃあ私も同行させてもらおうかな~。

もしも危険な場面になったら私が

助けるよ!」


任せなさい! と言った感じでメルは

胸を拳で軽く叩き、ミシェルはそれを見て


「何故そこまで自信が溢れるのか

わからないけど...メルが行くなら私も

行くわ。 メルがなにかしらやらかさないか

不安だし」


「ちょ! ミシェル! それ酷くない!?」


ユーリはメル達の言葉に目を輝かせ


「先輩が二人もついてきてくれるなんて

安心だね!」


「これなら最初から討伐依頼でも

大丈夫ですかね? ユリウス」


「多分大丈夫だと思います」


「よぉーし! それじゃあ討伐依頼に

決定だね! これなんてどうかな!?

君たちにピッタリだと思うんだ!」


そう言ってメルが出した依頼書には

魔巨蠍(デビルスコーピオ)の討伐と

記されていた。


魔巨蠍(デビルスコーピオ)ね...うん。

命に影響のある毒は持ってないし、

そんなに強いわけでもないから

いいんじゃないかしら?」


ミシェルが 貴女達はどう?と三人の方を

見ると、


「大丈夫です!ね! 二人とも!」


「はい、問題ありません。 ユリウスも

大丈夫ですよね?」


「はい、大丈夫です」


「じゃっ! 早速行こっか!」




ーーーーーーー




とある森林の中腹。


魔巨蠍(デビルスコーピオ)は、そこで眠っていた。


「さぁーて、作戦の確認だよ。

私とミシェルがまずは先制攻撃をするね。

そうすると魔巨蠍(デビルスコーピオ)は怒って

私たちを標的にするだろうから

その間にぶちかましちゃって!」


「でも、注意点がひとつ。


尻尾からの攻撃には気を付けなさい。


毒があるわ」


その言葉にレミナとユーリは驚いた。


「でも...さっきは毒は持ってないって」


「命に影響のある毒"は"無いってこと

ですよね? つまり命に影響はないけど

厄介な毒は持っているということですか?」


ユリウスの言葉にミシェルは頷いた。


「その通り、正解よ。

あの毒は魔力の調子を狂わせる効果が

あって魔法が使いずらくなるわ、それにーー」


そこまで言うとミシェルは顔を背け


「ごめん、あとは実戦で...」


「ええ!? 何でーー」


ミシェルが指差す方向を見ると、

魔巨蠍(デビルスコーピオ)が起き上がっていた。


「起きちゃったみたいだね! でも

作戦は変わらないよ! とにかく

尻尾だけには気を付けてね!

ミシェル、行くよ!」


メルの言葉にミシェルは頷き、

二人は地を蹴り魔巨蠍(デビルスコーピオ)

元に到達すると、メルは剣で関節を切り裂き、

ミシェルは槍で目を貫いた。


「ビギャキシャアァァァァァァァァァ!!」


脚と目を一つずつ破壊されたことにより、

魔巨蠍(デビルスコーピオ)は怒り、

二人に向かって攻撃を始めた。


「今だ! 行こう!」


ユーリの言葉にレミナとユリウスは

頷き、魔巨蠍(デビルスコーピオ)の元へと

駆け出した


「はぁぁぁぁぁぁ!!」


ユーリは双剣による斬撃を次々と与え


「たぁ!」


レミナは剣で一撃一撃を重くして脚を切り裂き


「よっと」


ユリウスは魔力を大量に纏わせた蹴りで

脚を吹き飛ばした。


「ギァルガァァァァァァァァ!」


複数方向からの攻撃には魔巨蠍(デビルスコーピオ)

とった行動は、一心不乱に尻尾を振り回すことだった。


予測できない尻尾の動きにレミナとユーリは

翻弄され混乱している内にレミナに尻尾の

攻撃が迫った。


「危ない!」


とっさにユーリがレミナを押し退かすが、

その代わりユーリは尻尾を回避出来ずに

直撃してしまった。


()っ...!!」


「ユーリ!!」


()っ...レミナ! 来ちゃ駄目だよ!」


心配したレミナがユーリに駆け寄るが、

その隙に魔巨蠍(デビルスコーピオ)の尻尾が

レミナを襲った。


「あぅっ!!」


「レミナ!」


魔巨蠍(デビルスコーピオ)が二人の元へ

じりじりと追い詰めるように近付いてきたが


「私たちのこと忘れてない?」


瞬間、メルの斬撃が胴体を切断


ミシェルの槍の突撃が脳を貫通


ユリウスの剣が尻尾を切断


この全ての出来事が同時に起こった。


魔巨蠍(デビルスコーピオ)は何もわからぬまま

絶命した。


その様子をレミナとユーリは呆然として

見ていた。


「君達の反省点は魔巨蠍(デビルスコーピオ)が尻尾を乱暴に

振り回し始めたときにも無理に攻撃をしようとしたこと、

あと、助けてもらったときに敵を無視して

仲間の元へ駆け寄ろうとしたことかな」


「うう...面目ないです...」


一人項垂れているレミナに、ユーリは

気にしないでと慰めていた。


そんな二人を見てユリウスは


「ところで、魔巨蠍(デビルスコーピオ)

毒って魔力を狂わせるんですよね?

二人とも大丈夫ですか?」


「ちょっと調子悪いけど僕は平気だよ」


「私も大丈夫です」


「んー、何か引っ掛かるんですよね...」


先程ミシェルが注意点を最後まで言い終える前に

戦闘が終わってしまったので、何かあるのでは

ないかと思っていた。


「ミシェルさん、毒の効果って一つだけ

なんですか?」


「毒の効果は1つだけど...それによる

症状は2つあるわ」


そう言うとミシェルは顔をしかめて


「...私は思い出したくはないけど...」


「ごめん、私も...」


ミシェルに続いてメルまでそう言うので、

レミナとユーリは不安になったが


「ま、死ぬようなことではないよ。

でも...ユリウス君、気を付けてね?

そろそろくるよ?」


「え?」


メルが突然ユリウスに注意を促したので、

ユリウスはわけがわからなかった。


だが、次の瞬間すぐにその意味がわかるように

なる。


「んんっ!?」


「ひゃっ!?」


突然レミナとユーリが声を上げ、

ペタンと座り込んでしまった。


顔は赤く染まっており、息遣いも荒く

なっていた。


「はぁ...んぅ....んくっ...!」


「なに...これぇ...やぁっ...

体の中がむずむずするよぉっ...」


「なななななななな!?!!!」


ユリウスはすぐに耳を塞ぎ顔を背けたが、

メルがユリウスの顔を前に向けて固定し、

ミシェルがユリウスの耳から手を離させて

羽交い締めにした。


「これは女性冒険者とパーティを組むなら

見る可能性があるものだからちゃんと見て

慣れなさい」


「慣れろって言われましても...!

っていうかこれどういうことですか!?」


魔巨蠍(デビルスコーピオ)の毒の効果で

現れる症状は、魔法が使いにくくなることと

こんな風になっちゃうことなんだよね...。

私も初めてこの毒を受けたときは身体中

疼いてたよ...」


そう言いながらメルは体を腕で抱き

ブルッとした。


「男性冒険者は痛みを訴えるんだけど

女性冒険者はこんな感じに...ね?」


ご都合主義すぎるだろうと思っていると、

さらに身体中に毒が回ったのか


「ふあぁっ!? やめっ! んやぁっ!

そんなっ...! はぁっ...!」


「あっ...ひうぅっ...! ああっ....!

ユリウス...君っ...見ないでっ...んんんんっ!!」


「なんかごめんなさいごめんなさい

ごめんなさい!!」


だがここでユリウスは気がついた


自分には回復魔法がある。


なら治せるじゃないか と。


毒解(ポイズンヒー)ーーーむぐっ!」


そこまで言いかけてユリウスは口を

メルに塞がれた。


「ズルしちゃダメだよ?

いつでも回復できる魔力があるわけじゃ

ないんだから耐性つけとかなきゃ。

二人がこうなったときに助けられるのは

君だけなんだからね?」


ほ...ほんな(そ...そんな)...」


結局ユリウスは二人の毒に侵されたら姿を、

効果が切れる小一時間見せられ続けた。

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