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初授業した件

エイトと別れて教室についたユリウス達は

朝のHRを終え、最初の授業の時間になった。


「え~、ワシが歴史の教科を担当する

カル・ヒラリーだ。 よろしく頼む」


担当するカルは、白髪で顎には白い髭が生えて

おり、眼鏡をかけていた。


「早速だが1つ質問だ、この世界で

我々に加護を与え見守ってくださっていると

言われている神様の名はなんという?

出席番号3番、答えよ」


出席番号が3番だった少年はいきなりの

指名に少し動揺したがすぐに答えた


「あっ、はい。 ウルル様です」


「正解だ、ウルル様はその昔、

この世界を創造し、この地に生命を芽吹かせ、

世界を滅ぼしかけた破壊神を封印し、その他にも

様々な偉業を達成してこの世界に平和を

もたらしたと伝えられている。

まあ、これは基本だろう。 入試にも

出たはずだ」


(これ、最初に知ったときは驚いたなぁ。

ウルルが実は凄いやつだったってことを

初めて知ったからな。

ま、破壊神が、破壊することでしか愛を

表現できないとかいうマジキチな精神の

持ち主だってのが本に書いてあったことにも

かなり驚いたけど)


「では次、また常識問題だ。

16年前、魔王を討伐した勇者と賢者の名を

何という? 出席番号28番、答えよ」


出席番号28番はレミナであり、

すっと無駄の無い立ち方をすると


「勇者は マリー・ウィンズ様。

賢者はエリス・ミラー様 。

マリー様は勇者と認められる固有属性の

聖の他に火と風の魔法も持っています。

エリス様は固有属性の"無属性魔法(アンノウンマジック)"を

所持しており、魔法について極めた存在とまで

入れています」


レミナが説明し終わると、カルは

手を数回叩いた。


「流石はノーツ家のご令嬢様。

素晴らしい回答だ」


と、笑いながらレミナを誉めたあと、

元の表情に戻り


「なお、マリー様の魔王に止めをさした

火と風と聖の混合魔法剣技だが、

その合体魔法の名は? 出席番号13番!」


「"終焉穿刃(ラグナロク)"です」


「正解だ。 なお、終焉穿刃(ラグナロク)は普通の剣では

耐えられるものではない。

マリー様の武器"白聖剣ホーリーブレイド"は

耐えきったがな。 流石は聖剣...ということだな」


さて、と一度カルは言葉を切り。


「これが私の授業のやり方だ。

一度教えたものについては先程みたいに

ランダムで指名するからよく復習するように。

それでは今回の主題はーーー」


ユリウスの最初の授業はそんな調子で

過ぎてていった。

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