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無意識にフラグ建設した件

PV15000突破

UA2000突破


ありがとうございます!

ユリウスが二人の元へ向かっていると、

二人はユリウスに気がつき駆け寄ってきた。


「ケインに何か言われたのですか?」


「ん? いや、これからもよろしくみたいな

感じでしたよ?」


「...そうですか」


レミナは元気無さげに言って、俯いた。


「...レミナさん?」


ユリウスが心配をしてレミナに声をかけたが、

返答はない。


「僕がレミナの代わりに言うね...ユリウス君、

さっきのでわかったんだ...。やっぱり僕達と

ユリウスは関わらない方が良いと思うんだ。

こっちから仲良くなろうとしておいて、

勝手にこんなことを言うなんてふざけてるって

ことは充分わかってる。 でも、君をこれ以上

危険な目に合わせたくないんだ...。

僕とレミナはそれなりに貴族の中でも上位の家系

だから、狙う勢力も多いんだよ...」


レミナに続きユーリまでもが俯いた。


「ユリウスが、もしも私達を狙う勢力のせいで

貴方に何かがあったらと考えるだけでも

寒気がするんです...。 だからユリウス、

もう私達とはー」


「あ、ごめんなさい。 実は最近耳が悪くてですね。

あんまり聞こえませんでした。

それよりも早く屋台に行きましょう?」


ユリウスの言葉に二人は一瞬呆然としたが、

レミナはすぐに気を取り直した。


「ユリウス! これはさっきのような視線とか

そういう問題じゃなくて、命にかかわるかも

しれないことなんです!! だから...!」


「最初わかってますよそんなこと」


「...え?」


「だからこそ周囲を警戒していたお陰で

あの二人からの襲撃だって対応出来ました。

命の危険? 知ったこっちゃありませんよ。

こんな姑息でネチネチした手法を使う奴等よりも

訓練中の俺の師匠の方が数百倍は怖いです。

それに、こんなことで友人関係やめたら

何だか奴等の手のひらの上で踊らされてる気がして

癪なので...


それとも、俺と友人なのは嫌ですか?」


「っ...、その質問はズルいと思います...」


「はぁ...どーなっても知らないよ?

僕達が出来ることなんてたかが知れてるから」


「上等、身に降りかかる火の粉くらい、

自分で払ってやりますよ。


さ、早く屋台に行きましょう?」


ユリウスはニッコリと笑って二人に向かって

手を差し伸べた。


「...」


レミナはユリウスを見て固まった。


「......レミナさん?」


「ひゃいっ!?」


ボフン、とレミナの顔が一気に真っ赤になった。


「あ、ああああれ? おかしいな? 何でこんなに

あっついんだろ? な、なにこれ...」


ユーリがそんなレミナを見て『まさか...』と

呟いたが、そんなことは露知らずユリウスは

レミナに近付き


「ちょっと失礼します」


レミナの額に手を当てた


「え!? あっ...あわわわわ」


どんどんとレミナの顔が赤みを増していく。


「あ、やっぱり熱い...もしかして熱が

あるんじゃ...」


「ユリウス! すみません! 今日は帰ります!」


脱兎の如くレミナは走っていった。


「...俺、何かしちゃったかな?」


「ユリウス君、それ本気で言ってる?」


ユーリがジト目でユリウスを見た


「え?」


「はぁ...。 ま、今のは僕ですら結構効いたからね、

逃げちゃったレミナは仕方ないにしても

あの反応で気が付かないユリウスはどうかと

思うよ?」


「?」


ここまで言っても首をかしげるユリウスを見て、

ユーリは溜め息を吐き、


「ま、何はともあれ、ユリウス君のおかげで

助かったのは事実なんだし。 レミナの分も含めて

お礼を言うよ」


「え? お礼なんてそんなの...」


ユーリは謙虚な様子のユリウスに近付き、

歩きながら


「いや、ちゃんと聞いてほしいな」


と言って、そのまま抱きついた


「...ありがとう」


「ど.....どう、い...いたしまして...」


ユーリは抱きついたまま顔をあげた。


「いちいち反応が可愛いなぁ、もう...。

さっきまで格好良かったのに」


「し...仕方ないじゃないですか...!

こういうの慣れてないんですよ!」


「多分慣れておいた方がいいよ?

レミナが自覚したら...今まで以上に大変なことに

なると思う」


「え?」


「とにかく、今日は僕が慣れさせるのに

協力するから...」


そう言うと、ユーリは一度ユリウスから離れると、

今度は腕に抱きついた。


そしてユリウスを見てウィンクをしながら


「...そのかわりに僕を楽しませてね!」

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