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第六章 理想の島
神様1
可愛い妻に可愛い子供たちに恵まれ、今この世界が始まる。二人の神から、子が産まれた事でどんどんと自分の子孫が繁栄していく。
子供はもう少し多めに産んでもらえるように妻には栄養をたっぷりと摂ってもらう様にしよう。
その為に毎日畑を耕し、新鮮な野菜を作り、それを使って美味しい料理を作り、健康体になってもらおう。
子供にもしっかりと新鮮な野菜を食べさせ、そのうち大きくなったら、子作りをさせ……血が濃いため奇形がでる可能性は否めないが、数を産めば普通の子供も当然でてくるだろう。
初めのうちは仕方がないが、次第に血が薄まり色々な人格者が誕生する事だろう。
妻もこの生活には非常に満足しているようで、この島を作り上げて本当に良かったと思う。
長年の計画がこんなに上手くいくなんて自分はなんて恵まれているのだろうか。
それもこれも妻が二人だけの暮らしをしたいと言ったあの一言のお蔭様だ。
離島で夜な夜な子供の泣き声がするという噂が上った時には焦ったが、なんとか都市伝説として誤魔化す事が出来たし。
自分はこの島の神であるのだ。
すべては自分の手の中にあり、この先この島の幸せは自分が全て握っているんだ。
畑でゼロから始めるのは経験済みだが、果たして人間界をゼロから始めると言う事はどういう事なのだろうか。




