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「お前だってかわっているじゃないか。私はねこの島に来て長いが、この島の者は皆私を避けるようにしてきたんだ。閻魔祭に行かないのは呼ばれていないから行かないわけじゃあないんだよ、私はね自ら閻魔祭に行かないんだよ。自分の意志で行かないと決めているんだよ」
「まあそんな事を聞いたところで、そんな事はどうでもいいんですがね」
「お前の足元にある物を見たかい?」
足元?そう言えば、先ほどから、一歩進むたびに何かを踏んづけているようだった。良く目を凝らして足元を見る。
そこには白くて細い物が数本散らばっている。
「……」
「どうだい?お前さんが踏んでいるのは人骨さ。この島に紛れ込んできた商売人の骨さ」
「これは驚いた。お噂では黒魔術を使う占い師と聞いていましたが、人を殺すことまでやっていたはね」
「人殺し? 私を人殺し扱いするものは人を殺さない人に限るのだが、お前は身体中に人の血の匂いが染みついている。いい匂いだ」
「面白い。実に面白い。いままで何人の人を殺したんです」
「そんな事をお前に話す必要はないだろう」
こんなに面白い人間がこの島にいたとは、みんなこの人の本当の面白さを知らないのだろう。
食わず嫌いと言われるように、見た目と言動だけで人を判断して、毛嫌いされてきたのだろう。
「自分は貴女みたいな人嫌いではありません」
「それはお前が私と非常に近い人間であるからだ。いいかよく聞け、私が死んだらこの水晶をお前に譲ろう」
「この水晶を……?」
「そうだ、この水晶はその辺で売られているエセ水晶とは完全に異なる。この水晶は神との意思疎通が出来る。自分が知りたいものを見ることができる」
「そうですか。それは有難い話でしょうが、生憎自分は欲しい物を作る方に回るのでねえ、自分が知りたいものはどうやっても見えるようになるんですよ……それよりも残念ながら自分にはそんなにゆっくりと話を聞いていられる程の時間はないんですよ」
「う……うぐぐぐぐぐぐっ」




