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獲物を一匹発見した。
銃を取り出し、土吉崇の背中に銃弾を飛ばす。血が噴出し、そのまま崩れおちるかのようにしながら倒れる姿をみながら、次の獲物を捕獲しに向かう。
名簿を開き土吉崇の名前を線で消す。 <残人口41名>
――― 城黒千代子、瀬井敏子
「気が付いたみたいで良かったよ」
「……」
「驚いたよ、凄い事教えてあげようと思ったら敏子さん、玄関で倒れ込んでるもんだから」
「そうか、倒れて……」
「そうよ敏子さんまで巻き込まれたのかとわしゃあ恐ろしゅうてな」
「すまねかったな。眩暈がするもんだから閻魔祭は不参加させてもらう事にしてな」
「来なくてよかったよ」
「来なくて良かったって、なんでそげんこと言うん?」
「それがな……話すと長くなるんだけどな、船が沈没してしもうたようで、それから殺人事件がおきてしまったんよ」
「怖い世の中になってしもうてからに。都会はこれだけんいかんのよ」
「それがな、敏子さん違うんよ、都会の話じゃないんよ」
「そうなんか?じゃあどこねえ?」
「それが、聞いて驚くな?島で全部起きた事なんよ」
「そんなまさか!?」
「それでな、その犯人がな佳代子ちゃんだったんよ」
「どないしたん?なんで佳代子ちゃんが殺人なんか犯したんや?なんか起きたんか?」
「それが公民館で和夫さんやらヨネコさんやら沢山殺してな、その上変な映画を作ってみんなに見せたんよ」
「あの佳代子ちゃんがそんな事を……」
ドンドン。
「ん?敏子さん誰か来たで?」
「誰ねえ?」
「窓から覗いてみるけん待ってくれ? 佳代子ちゃんじゃないわ、はーい。私代わりに出て来るけん敏子さんはゆっくりしとき?」
「すまねえなあ」




