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それまで、生まれたままの姿で、動いていた光の存在に、それぞれ男と女と性別を分け、服を纏わせ、恥ずかしさを知らしめた上に、同じ光の結晶である人間の数を増やすことには痛みを伴わすことにしたのだった。そして、自分の欲望を満たすには、自分から動かないと手に入らないようにしたのであった。
それから、また何百年何年と時が過ぎ、光の存在を形にした神のことは忘れられていった。
ある日、光の神が地上に降りたとき、私は生まれてこなければ良かったとつぶやいた人間の言葉を聞いてしまい、光の神は悲しくなった。
「希望の光だったことを忘れてしまったというのか」と。
光の神は少女を観察した、どうやら家族を失ったようだった。
悲しみに暮れる少女に光の神は胸が痛みつけられたのだった。
神は少女の悲しみが少しでも癒えるように、彼女の元に通った。
毎日毎日、笑顔と優しさを神は少女のもとに届け続け、そのうち少女も大人になり、恋愛をして、子をもうけた。
神は、嬉しそうな顔を見て、もう大丈夫だと悟り、神の世界へと再び戻ったののである。
そしてその大人になった少女は、毎日来てくださった神のありがたみを、いつまでも忘れまいとお社を建て毎日ありがとうございますとお祈りをした。そのうち他の者にもこの行為が円のように広がり、お社を感謝しながらお参りする人も増えていったのだった。
これを見ていた一番偉い神様も、光の神様と共に、そのお社に感謝を伝えに降りるのだった。
人々はそこを神社と呼び、いつまでも大切にし、また神もいつまでも大切にするのであった。』




