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そして私は一旦カマを置き、ショルダーバッグに仕舞い込んだ包丁を一本取り出し、そして包丁とカマをいつでもすぐ手に取れる場所に置くと、庭先に置いてあった大きな石を両手で持ち上げ、そして次の瞬間今の窓ガラスに思いっきり投げつけた。
すぐさま包丁とカマを手に持つと、鍵をあけてズカズカと中へと入っていった。
「ぎゃあああああああああああ」と目が血走っている私の姿をみるなり恐れ戦いて(おそれおののいて)いる。
私は怯むことなくミツコの前に立つ。
「お前よくも人の事をコケにしたな!」
「ご……ごめん。もうしないからお願い、い、いいいい命だけはお願い助けて?佳代子ちゃん、これからは仲良くしましょう?」
「お前みたいな腹の黒い奴の薄汚い言葉なんて信じられるか!オバンがほざいてんじゃねえよ」
「か、かかか佳代子ちゃんそんなことしても何にもならない、考え直した方が佳代子ちゃんの為だ」隣に座っているスエさんがそう言ってくる。
「うるさい、目障りだ。死ね!」そうして私は彼女の首を思いっきり切りつけた。
その隣にいるイネさんの首も思いっきり切った。飛び散る血とコトンと床に転がる遺体。
怯えて震えきっているミツコ。
「どうだい?お前が次の番だ」
「ヒィッ……命だけは助けて」
「お前、今まで散々私の悪口を島の人たちに吹聴して回っただろ?気が付いていないとでもおもっていたんじゃないだろうな?」
「ごめんね、ついうっかり口が滑ってしまって」
「口が滑っただと?おいふざけるな」私は血の付いたカマで思いっきり机の上を叩きつけた。
「ヒィッ」
「いいか?今までの恨みを百倍、いやそれ以上にして返してやるよ」そしてカマを持った右手を上に上げて思いっきりミツコの肩に切りつけた。
ミツコの左腕は飛んでいきミツコは「うぎゃああああああああ」と声にならない悲鳴を上げそして
床をゴロゴロと痛みを抑えるようにして転がりそして最期のトドメに、心臓めがけてカマを振りかざし、そして左手に持ったままの未使用の包丁を口に突き刺した。




