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どうして、蓮がこのページにいるのよ?私は急に怖くなり、蓮に電話を掛ける。しかし、蓮は電話には出てくれない。
一体どういう事?お金欲しさに?なんでこんな事をするのよ。お金ならあるじゃない。どうして、私を不安にさせる様な事をするのよ……。赤い糸の着いた小指を右手でさする。 不安になって混乱している自分を落ち着かせるようにして――。
蓮は相変わらず電話に出てくれない。
ゴルフに行くって言って出て行ったけど、もしかしてあれは嘘で、今頃誰かと一緒に……?疑い始めたら)ドンドン、あの時も、そうだ、あの時だってと疑いたくなるような、全てが怪しい行動に見えてきてしまう。
私は、インターネットでKATURAGIの電話番号を調べる。そして家の電話を手に取り、その番号を押して電話を掛ける。
しかし、その会社は休みの為か留守電になっていた。
さすがに、留守番電話で夫である蓮の事を伝言に残すわけにはいかない。
自分はれっきとした大人であり社会人なのだ、そんな事をしたらどうなるか位私にだって分かる。
ただ、私は蓮に内緒で何かをしていることが許せなかった。
私は、ショックでいて不安な気持ちをお酒の力で誤魔化すことにした。
しかし、何時間待っても蓮から電話がかかってくることはなかった。結局蓮が帰って来たのは夜の八時だった。
「可憐どうしたの?電気もつけないでこんな真っ暗な部屋で……」
「ねえ今までどこに行っていたのよ……」
「どこにって、ゴルフに。接待だけど?」
「じゃあどうして電話を掛け直してくれないのよ」
「掛け直そうと思ったけど、部長がその度に話しかけてくるからさ電話掛け直せる感じじゃないし」
「それならメールで一言でも打ってくれれば良かったじゃない」
「ごめん、今日は本当に忙しくて……ごめん心配掛けてしまったね、お酒飲んだの?」
「電話にも繋がらなかったから……ねえ私に何か隠していることはない?」
「隠している事なんてないけど、そんな怖い顔しちゃって急にどうしちゃったの?」
「それは本当?本当に私に隠し事なんてないのね?」
「ないって、そんな事あるはずないだろう?」
「それじゃあ、これは一体どういう事よ?」
そう言って部屋で見つけたパンフレットを蓮に渡した。蓮は驚いたような顔をしながら
「これ、どこにあったの?」と、そう言った。
「どこにって、その前にどうしてここに蓮の顔写真が掲載しているのか教えてちょうだいよ」




