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平凡な俺と非凡な親子と
俺の名前は宇月奏
極々平凡な男子高校生
首元まで伸びた黒い髪と黒い瞳
身長は低くもなく高くもなく、体型も極めて平均的
顔も、極めて平凡である
ずば抜けているわけでもない運動神経と中の上くらいの成績
両親が居て、弟が居て
家族構成だって特に問題はない。
そんな普通の男子高校生である俺には彼女がいる
藤山鈴乃
遠目から見ると容姿端麗、近くでみると惜しい素材(本人談)らしい外見
運動神経は壊滅的に悪く、取り柄という取り柄もない
言わば中の下くらいのスペックである俺の彼女
平凡な男子高校生とお似合いのよう思うかもしれないが、実のところそんなことはない
何故か彼女は髪の色を7色に染めており赤のカラコンまでつけて、普段着は浴衣という格好をしている
漫画やアニメのキャラかお前は!とツッコミたくなるし、あんまり一緒に歩きたくないとも思ってる
勿論その理由は、彼女のせいで悪目立ちするからだ。
そして、極めて低い学力からは考えられないほど頭の回転が早く、柔軟な考え方のおかげなのか物事に対する発想や閃きは天才の域を軽く超える
普通な俺とは違い彼女は全くもって普通じゃなかった