第86話
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「薫は最近どうなの?」
この質問を母にもされたなと思いながらも、答える。
「最近も変わらないよ。ずっと」
僕は変わっていない。
でも、この場合の回答には別の意味が込められている。
僕の考えも、変わっていないという事を示すということだ。
「変わらないかー。まあ、薫自身が苦しくないんだったらいいんだろうけど、ずっとそのままというわけもいかないんじゃない?そんなの、薫も気づいてると思うけど」
僕は無言で返す。
「まあ、自分を大切にするのが一番だから!なんかあれば、力になるよ。支えてあげたいって思ってるから。せめて私だけでも味方になるよ」
あかりはなんでこんなに優しいのだろうか。
ただの同情だけではない感情が伝わってくる。
かつて、同じ側にいた者だからこそ持つ、重い言葉だ。
「うん。ありがとう」
そういいつつ、かれこれ1時間くらい電話していたことに気づいた。
「あ、もうこんな時間だ。長々とごめん」
たぶん、あかりはこれからもやることがあるだろうと思って電話を切り上げようと思い、話を変える。
「あ!もうこんな時間なの!」
電話の向こうから焦った声が聞こえてくる。
「やっぱなにかあったの?」
仕事に関することだったら、さすがにまずいと思った。
時間を気にしなかった僕もまずいと感じたからだ。
「いや、今日は何もないんだけどまだご飯食べてないし、お風呂もまだだからさ」
予定はないようだ。
ひと先ず安心する。
「じゃあ、これから済ませないとね」
今は10時近い。これからいろいろして、寝るのは日付を超えるのだろう。
そろそろ電話を切り上げた方が良さそうだ。
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