第4話
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「でもね、昨日別れようって言われちゃった。同じバンドの女の子が好きになったんだって。昨日いっぱい泣いちゃったよ。連絡もブロックされちゃったみたい。」
大体予想できる話だ。今日学校行くのが憂鬱なんだなと思う。
「それでもね、学校さぼるはよくないと思って歩いてたの。でも、つい思い出しちゃって。川ながめてたの。もう生きるのも憂鬱になって飛び込んだら楽かなって」
「いや、それは」
「もちろん冗談だよ。でも、いろいろ考えているうちに泣いちゃってたみたい」
一瞬焦った。あながちごまかしていないとも言い切れないから言葉通りだとは思わないようにしておく。
「なるほどね。それは辛かったね」
間違っても彼氏さんの悪口は言わない。
別れた、傷ついていたとしても、嫌いになって別れたわけではないだろう。
見るからに未練がありそうだ。
だから、悪口は言ってはいけない。
「うんん。なんか、逆にごめんね。こんな話しちゃって。反応に困るよね」
「いや、そんなことはないよ。人に話すことですっきりするともいうし」
少なくとも僕はそう聞いたことがある。
僕自身は人に相談したことはないからわからないが。
「あー、やっぱ辛いなぁ」
「まあ、いくらでも話は聞くよ」
人の感情に引きずられることもないし、共感もしない。ただ聞くだけならいくらでもできるし、それで陽津見さんがすっきりするなら良しとしよう。
「んー、じゃあ、一緒にいてほしいかな。有海くんって優しいんだね。他の人と話してる姿あまり見ないから、人に興味ないんだと思ってたよ」
人に興味はない。ただ、その場における最善の選択肢を取っただけだ。
「んー、ちゃんと学校行くかー。一緒に行こ!」
陽津見さんの目元には涙は無かった。でも、少し赤らんだ目元を見るに、昨日も今日もたくさん泣いたんだろう。
でも、危うさは残っていなかった。
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