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召されたまま

作者:詩音
観客による鳴り止まない拍手の音。上がる歓声を後にステージから捌ける。
まだ終わらないでと熱狂的なファンからの名残惜しそうな声に、舞台の成功を確信する。誰もが憧れて、一度は夢みるような主役に、ようやくなれた。
……はずだった。
覚えているのは、自分が演者だったということだけ。
名も知らない劇場での奇妙な出会いが、人生を変える。
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