バサラ・モーリス
アリロスト歴 1801年 4月
先月、江波湾へ向かう為にカナト藩に或るフロラルス商館に寄ると、カナトの役人から変なハンリー人を押し付けられて、今こうして江波の武家屋敷に居候させている。
話を聞くと、実はポーラン人でルドア帝国を撃退する組織「ポーラン王国血戦隊」のメンバーで、ポーラン王国に駐留しているルドア兵にゲリラ活動をしていた所を捕縛された。
そして離島にある監獄に閉じ込められていた。
離島での開墾労働をさせられている時に、仲間たちと一緒に脱獄して私掠戦を奪って一路南下。
所々の港に寄り、強制徴収(略奪ですよね)で、食べ物、衣服を得、一路白崎の出島を目指している心算が、カナト藩浜辺でボロ船が乗り上げてしまい、カナト奉行所に摑まり途方にくれていたそうだ。
でも、この人ってば極悪人だよね。
だって出島にもリーシャンにも着かないのは、船長がルドア帝国に連れて行くつもりかも?と、考えて船長を海へと投げ落としたそうなんだよ。
それって殺人じゃないですか。
そして船長が居なくなって、船を操縦出来なくて、流れの侭にカナト藩。
凄く迷惑。
仲間3人は航海病でお亡くなりになったそうだ。
私はコノ自称ポーラン人が仲間を殺したと言っても納得するわ。
モーリス・ヴァンイズ自称30歳。
陽ノ本語では、森住 伴五ってカナト藩の役人さんが当て字で書いてて私は小さく笑った。
ボサボサに伸ばした灰色っぽい髪に、無理矢理着せられた感がする古い綿の着物に荒縄で縛っただけの服装で、190㎝近い身長とキラキラしてるアクアマリンの瞳が無ければ浮浪者でしかない見目。
「2年ぶりに会話が出来る。」
そう言ってカナト藩から船に乗り、江波に着くまでずーっと喋り放しのモーリス。
もう1人の通訳さんの話では、ルドア語でも無く言語は似てるけどオーリアでもプロセンでも無いから恐らくモーリス本人が話すようにポーラン人ではないか、とのこと。
流石に江波で幕府の人に会うのに、モーリスがこの格好では不味いと言う事で、身長が似ているラゼ大佐の着替えを借り、侍女に髪の手入れをして貰うと、絶対に30歳じゃないでしょ、アナタ!
年齢を改めてモーリスに尋ねると20歳―。
10歳もサバ読んでたのかい。
着物を着ていたのは余りに汚くて臭かったので着替えさせてくれたと。
なんつー優しさ。
モーリスがカナト藩役人の優しさに気付いてくれてると良いけど。
江波湾には最近よく見る3本マストに全長40mは在る大きな船が1艦係留され、真龍国の簡略化された軍旗が前後に棚引いていた。
湾で動いている和船は帆船に比べるとミニチュアみたいに見えた。
私たちは真龍国が用意した馬に乗り、江波の木と紙、土と瓦屋根で構成されている家々を監察し乍ら案内してくれる裃姿の幕府の人々と作られた様な街並みを通り過ぎて行った。
町奉行所の人々が私たちと江波住人とが触れ合わないように人垣を作っている。
まあ、お互いに問題が起きないように、こうするのは仕方が無いかな。
「変な格好だ。」
モーリスが私を見た第一声目がコレ。
アンタにだけは言われたくない。
この衣装はエル公爵の渾身のデザインだとか何とか。
上はフロラルスブルーと言われている瑠璃色の綿で作られたセーラー襟で、ゆったりとした下腹部が隠れるジャケットに、下は大正時代の様な綿で作った小豆色の袴です。
織り方も拘ったと鼻高々なエル公爵でした。
「コイツ、セーラー服マニアだったのか!」
私が内心でそう考えたのは秘密です。
46歳でコスプレしている気分だ、と試着した時に思ったのも秘密。
「どう?ラザール。フロラルス王国公認通訳の制服なの。似合う?」
「うっ、う、うん。クロエは何を着ても、きっと似合う?と、想う。」
はー、息子に微妙な想いをさせたじゃないの。エル公爵さま!
ずっと船旅を一緒に続けて来た皆さんは流石に慣れて今は無反応です。
今は春なので足首が隠れる革のブーツですが、夏場のミュールっぽい靴は「目のやり場に困る」とラゼ大佐たち近衛の皆様に言われたので暑い日も私は革ブーツでしたよ。
手紙で文句を書かなければ。
息子ラザールと護衛の人達、モーリス達は最初の部屋でお別れ、そして1人の侍女エルザと共にラゼ大佐、特使、通訳、私は案内人に導かれる儘、懐かしい木の廊下を歩き、左に或る美しい和の庭を眺めて突き当りの一角に或る部屋へと入った。
中には50歳半ばの人が主人席に、左やや後ろにお爺さん、右手に30代の侍が2人、計4人で出迎えてくれました。
老中の方に会うと言うのでズラリと護衛の人がいるのかと思ってました。
挨拶を済ませた後、通商条約と友好同盟の説明と契約文書の説明と確認。
ラゼ大佐の通訳はもう一人の人、特使の通訳は私と分けて話した。
これはエル公爵の提案で、誰が何を担当してて説明するかを、声や見目で変える方が、相手が理解し易いだろうと言う提案で遣っている。
エル公爵に言いたい。
公爵に提案と言われるのは、実質ヤレという命令と同意なんですよ。
私は帰国したらエル公爵に「提案」する事柄を胸の中で増やしている。
絶対に言ってやる。
「―(略)、15年以上前に真龍帝国の光明皇帝から鎖国していても周囲が海で囲まれている陽ノ本は西洋の国々から交易しなければ戦争だと武力で開国を迫って来るだろう。それよりも国として扱ってくれるフロラルス王国と早く仲良く為っている方が将来は陽ノ本国の為に為る。(攻略)」
大国真龍帝国の皇帝から親書を受けてから幕府内でも話し合いが続き、霞霧火山大噴火以降連続した飢饉に窮している所で、蕎麦やジャガイモなどの食物や作物の種を頂き救われたと礼を述べた。
「最初は真龍国からの命令で嫌々ながらカゴ藩、カナト藩に商館を置いたのですが、そのお陰で新たな作物の栽培方法も教えて貰えて感謝している。」
そう告げた。
「もっと早くに条約を締結したかったのですが。」
「申し訳ありません。ランダ国と我がフロラルス国との折衝に思ったより時間が掛かりました。何せランダ国と陽ノ本の交易は約2百年以上も続いた関係ですから粗略に扱えません。」
「いえいえ、実は私共も新たな交易に賛成する者と反対する者との諍いを纏めるのに時間が掛かってのです。丁度そこに真龍国の使いの者が来て、真龍国で世界の一部を見学しなさいと言われ両者の代表たちを珠湾島に向かわせました。」
「珠湾島は立派な街でしたね。私も今回初めて行きました。」
老中、竹原秀次と特使、ラゼ大佐たちの談笑が始まっていた。
私たちが滞在するのは老中の竹原さん宅から北へ2つの通りを抜けた角地に在った。
白塀に囲まれていて武家屋敷の規模では中くらいかな?
まあ、私は広い敷地や屋敷を見慣れて来た所為で、前世の感覚が屋敷に於いてだけは違って来た。
恐らく前世の意識を取り戻して直ぐなら「なんつー広くて贅沢な屋敷」と、感じたと思う。
今は、うーん。清潔で良いと思います。はい。
だけど畳が敷いてある部屋を歩くのは最高で、絹の靴下を履いた足裏や小指が冷たく為って来るのも気にせずに確かめる様に歩いた。
心地良い畳に正座して、私はエル公爵が瞳を少し暗くして話した言葉を想い出してた。
「ホントはね、陽ノ本に水力紡績機は売りたくは無かったんだ。産業革命の種火を起こしたくない気持ちが湧くんだよね。フロラルスや他のヨーアン諸国が産業革命を起こすのは仕方ないと諦められる。どうせ私が何もしなくても興る物は興るし、私が押し止めようとしても止まるものでは無い。そう割り切れるのだけど、もしも陽ノ本が前世と同じ精神性を持っていたら私が生きて来た日本と同じ選択をしてしまうかも知れないと不安になるんだ。この技術を移転して良いのかとね。」
エル公爵が言わんとする事は分る。
さっきの私が感じた屋敷への感覚。
きっとこれが他国なら案内された家屋が狭かろうが広かろうが何も思わなかっただろう。
此処が陽ノ本だから、前世の私の感覚が無意識に色々な補正を掛けて来るのかも。
でもですね、エル公爵。
先程会った伊豆実篤に作成途中の陽ノ本地図を見せて貰ったのですが、なんと陽ノ本には前世では在った「でっかいどー」が影も形もなく最北端に小島が十数個散らばっているだけだった。
まだ最北端から東北までしか描けて無かったがその地形は初めて見る物だった。
だから若しかして、エル公爵が心配するような未来が来ないかも知れない。
成るようにしか成らないもの。
なので私は自分が出来る事だけ一生懸命に頑張る。
取り敢えず、私は明日会う幕府の人達にきちんと説明出来るように、もう一度紡績機のマニュアルを読み直すことにした。
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1801年春に私が来陽した時には、陽ノ本の政治体制は90年以降から大きく変化していた。
1791年、新貨幣通貨導入検討。
取り敢えずレポートにあった陽ノ本の貨幣を思い出す。
1文 × 250枚 = 1朱(1朱金、銀)
1朱 × 4枚 = 1分(1分金、銀)
1分 × 4枚 = 1両
1両 = 4分 = 16朱 = 4000文銭
米1石(150㎏)=1両、 団子=4文、蕎麦=16文。
前世の価値なら1文銭は10円くらい。
貨幣名や単位は混乱の元になるので従来通りで行うと決めたらしい。
貨幣量を増やす為に金銀含有率を減らした。
そして各藩に周知して93年から公儀内で流通させ、95年に幕府から支払われる碌は、新貨幣通貨となり税の徴収も貨幣通貨(新旧混合)となった。
米相場も規制され幕府が決めた値で売買される事となった。
本当は米価規制されている筈らしい。
そして仕方がない事だが、制度の根幹を変えていく税制改正には大きな反発も待っていた。
それまで大きな力を持っていた藩や藩士、それに協力する商人たち。
96年に起きた将軍継承問題が貨幣税制に対する係争をまた複雑にしていった。
フロラルス国を出港するまでにシャトレ外務卿から渡されたレポートで此処10年に起きた歴史を私は読んで来ていた。
陽ノ本レポートを読むと、今回反対派にいるメインの3藩は幕藩体制後、本家(結城家)に後継が絶えればその3藩から将軍を出す事が決まっていた。
で、
現在は無事に将軍になっている結城光宗13歳(和州藩)ですが、前大老と老中が大奥などの指示を取り付けて、勅命を受けずに勝手に将軍にしたから大問題に為った。
そして前評判が高かった水橋吉喜(梅戸藩)を押すグループとの戦いに為った。
江波派ってのが大老たち政権グループで、フロラルスで言うパルス派みたいな感じ。
強権開国派+血筋派。
本来、梅戸藩からは将軍は出さないってなっているから、水橋は有り得ないとか。
エル公爵は荒れている時期の幕府や陽ノ本レポートは一切ノーッタチで読んでないって話した。
まあ読みたくないって気持ちは私も良く判った。
権力側に居た大老たちは反対勢力を次々に弾圧、それに危機感を持った水橋派は朝廷に政治工作。
血で血を洗う抗争を続けて居た98年、ついに桜田門で大老が暗殺された。
開国強行筆頭が倒れた。
コレで鎖国へ戻り幕藩体制維持か、そう思われた。
———現在、幕藩体制の維持は、されている。
私が居るって事は、陽ノ本が鎖国を限定的に解いたって証明ですからね。
実は結城光宗将軍が連れて来ていた側用人たちは、風雲急を告げる政所でコツコツと真龍国から来てた特使たち相談しいて、賞与の支払いや徴税をし95年に決定した施策を根付かせていた。
そして朝廷にいる開国に寛容な貴族たちと通じて真龍国の役人と一緒に政治工作をしていた。
そんな努力が実り1799年、帝から勅命を受け結城光宗16歳は征夷大将軍に為った。
帝には陽ノ本の祭祀や任命、叙勲を行う権利と貴族には外交交渉の相談役、大学校や専門校を担って貰い、政務は今まで通り幕府が行う、つまり立憲君主制へと移行したのだ。
選挙や議会はまだ無いけれど。
私は多数の人命が失われて行ったレポートを読み胸が痛く為った。
そしてエル公爵が陽ノ本を語る時に悩んだり、口籠る理由を私も察してしまった。
あの小説の通りにストーリーが進んでいたら、エル公爵を始めとした旧体制と言われる階層の人々が斬首され、虐殺されて、陽ノ本レポートに在るような存在になっただろう。
政治体制を変化させると言うのは、多くの悲劇なしには出来ないのー?
その頃、出島にいるランダ国は———
ランダ国は開国派に付こうとしたが、開国してしまうとフロラルスが堂々と陽ノ本との交易国に為るし、現政権が行っている通貨政策はランダ国への金銀徴収量が減少している。
かと言って鎖国派が政権を執ったら自分たちが追い出される。
限られた手段で、ランダ国は商人や知識層に改めて、親蘭(ランダ派)感情を広げ政治に影響力を出させるような人材育成を目指す事にした。
その側用人とは過日、会談を行って居た老中(竹原秀次)である。
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アリロスト歴 1801年 10月
幕府直轄の学問所で学びに来た幕臣達と、水力や紡績機の仕組みを説明するフロラルス職人達。
それを必死に通訳する私。
そんな勉強会を5回ほど続け、予定されていた私の仕事、第一弾が終わった。
次はフロラルスへ行く使節団の皆様にフロラルス語と政治体制などを教えました。
国語は楽に教える事が出来たのですが、将軍と藩主みたいに服属関係にないフロラルス王国やヨーアン諸国の王と領主の関係を説明するのが難しくて難しくて。
内心で私は泣いていた。
それに陽ノ本の貴族とフロラルス貴族も全く別物何ですよね。
巧く互換出来る言葉がなくて授業が終わると私はグッタリしています。
初めは教える人間が女性であることに、戸惑ったり不審な顔をするのですが、気にしたら負けなのでエル公爵が作ったテキストで粛々と授業をしていると、気に為らなく為る様でした。
「クロエに失礼な態度を取る侍達は、女慣れしていない中学生男子だと思えばいいよ。ドキドキしてるんだけど照れて過剰な反応してるーっ!て生暖かい目で見て上げなよ。」
流石にエル公爵が話した事を実践はしていません。
皆さんも藩やら幕命やらを背負っているみたいで授業を行うと必死に理解しようと学びますね。
殆ど授業を聞いてなかった前世の自分が恥ずかしくなる。
息子のラザールは天文方と言う所で学んだり教えたりしている。
陽ノ本語は日常会話程度しか教えて無いのに大丈夫?
「紙とペンが有ればいけるよ。図や数式がこの国では理解されるから。」
だ、そうですよ。
クロエとして生きていても、そっちへの興味がサッパリ湧かない私は相変わらずヘッポコだー。
そしてラゼ大佐は海軍指南と言うか近代戦指南に勤しんでいる。
「良いのかな?」
エル公爵は軍事的な事は苦手だから触れたくないと言っていたようだけど。
うーん。
でも、カゴ藩とカナト藩には同盟を結べるので、幕府の許可が有れば帆船設計を許可するって、特使の人は話していたな。
1年に一度、米や醤油などを購入する為だけに商館を用意してるフロラルスって太っ腹だ。
私の商会でそんなことを遣って居たら直ぐに資金が枯渇しちゃうわ。
そんなことを考えながら江波湾から出港して行った学問所の教え子たちを見送る。
3人程年配の蘭学者が居たけど12人は19歳~25歳と皆、若い子ばかり。
時間が余り無かったから詰め込み教育に為ってしまった。
だけどまあ、全員私より頭が良いので大丈夫なハズ。
特使の人も共にフロラルス王国へと帰還するのでエル公爵に手紙と希望のブツを預けた。
息子に、
「帰りたかったら帰っても良いよ。」
そう告げたら楽しいから残ると私に答えて照れ笑いをした。
そうね、この国は楽しい。
まだまだ色々な人たちの想いの残滓が其処かしこに在って、緊張した空気にドキリとするけれど、それでも私は陽ノ本での暮らしが楽しい。
懐かしい湿度の混じった空気は私の呼吸を楽にした。
ロヴァンスの名が外れて、貴族女性と言うカテゴリーが外れて、周囲の目を気にせず息子ラザールと共に接する事が出来る。
フロラルスに比べて技術が遅れてるから不便な事も在るけれど、陽ノ本の水は私に合った。
此処には私が望んだ自由があった。
私は陽ノ本へ帰って来たのだ。
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アリロスト歴 1801年 12月
10月に教え子を見送ってからも私のフロラルス語授業は続いた。
そう言えば酷い当て字を貰った(風路羅流栖)って読めないし、まあ略して風語ってのは良いかも。
午前中は男性で、午後からフロラルス語を女性が習いに来る。
冬は結構、寒いのでマフラーに帽子、手袋姿で学問所へ行くとお嬢さん方が興味深々だったので編み物も教える事にした。
問題は毛糸なのだけどリーシャンか珠湾からの船が来てから頼む事に為りそうだ。
手慰みに沢山の毛糸を持って来ていて良かったかも。
フロラルスでは使えなかったマフラーも息子とお揃いだと思うと嬉しい。
息子も学問所に入り浸っているので見掛けられることが多いのかお嬢さんたちに人気である。
だけどソレを上回る人気を博しているのがモーリスだ。
モーリスは止めて於いた方が良いですよ、お嬢さんたち。
「くれぐれも学問所に来ている子女には不埒な真似をしないでね。」
「分かってるよ、クロエ。」
何時の間にか陽語も風語も話せるようになっていたモーリスが護衛と案内人たちと遊郭へ行って居るのは知っているのだが、子女達やラザールに悪影響を与えないか心配である。
10月に帰国する船で帰るように言ったのだが面白いので残ると告げて何処かへ雲隠れ。
特使にエル公爵にモーリスの事を報告するようには頼んでいる。
心配していた私にラゼ大佐は声を掛けた。
「何か仕出かし公爵に迷惑を掛けたら叩き殺すので、クロエさんは安心して下さい。」
と、ちっとも安心出来ない励ましをくれた。
今年も残すところ後、3日。
湯気を立てている薬缶を持ち上げ急須へと注ぐ。
茶葉にはやや熱め位の湯が良いのだろうけど私は火傷しそうな熱い茶を好む。
長年お嬢様のフリをフロラルスではしていたけど、根がガサツなのは前世も今も変わらない。
さて、今年は念願だった蕎麦を打とう。
息子やエルザ達、ラゼ大佐、ついでにモーリスも、みんなで年越し蕎麦を食べよう。
そう決意したら、お腹が「くぅー」って、鳴った。




