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奥さまは14歳

 アリロスト歴1770年       5月16日





 予知夢と全く同じにエトワル宮殿に或る礼拝堂で、

全く同じフロラルス製の婚礼衣装を身に纏い同じ仕草、表情で儀式を終えた。

 最期は俺と同じで悲劇的であったであろうアンジェリークに済まないと罪悪感が湧くが、フェルナンとの熱愛を知っているだけに矢張り「済まない」と思ってしまう。


 ————アンジェリークとHしたく無いなぁ。


 性欲は無いのかって?

 アルよ。当然じゃ無いか、健康優良児な俺だよ。ちゃんと自己処理してるさ。

 ただフロラルス女性に性欲が起きない、うん。俺の感覚が日本人なのだよ。


「どうよ、私!」


 いえ、そう言うのは本当に勘弁してください。

 おまけに風呂は入って無いし、匂いを香水で隠してるんだぜ。

 秋過ぎるとシラミも飼ってるしね。


 無理です。御免なさい。



 じじい陛下が俺の男性機能を心配して女を寄こして来たが、「間に合ってる」と、断っていた。

 取り敢えずは嫡男を懐妊して貰うまでは頑張ろう。コレは外交交渉だ。(暗示)

 俺はオーリア帝国にいるアンジェリークの母親とは仲良くしたいし、色々と政で教えて欲しいことも数多く在る。凄腕じゃなく剛腕女帝だよ。尊敬するしかない。

 特にこれから起きるだろうポーリアランド王国やグレタリアン帝国との戦争では歩調を合わせたい。

 まあ友達夫婦くらいに為れたらと考えている。


 ———(略)——



 それなりに初夜の儀式は無事終わりました。

 予約観覧の方々もコトを成せて安心したみたいです。良かった良かった。

 全部を見せながらヤるのは俺的に無理だったのでシーツを掛けて、18禁処理済みで初夜を敢行したよ。


 出血の有無で確認て———この時代だから出来ること。

 女性がスポーツとかするように為ったら無理だろうな。

 ふと思ったが観覧者に司祭もいるんだよ。

 こういう時には言わないのかね。「裸を晒して誘惑しては為らない」とね。

 聞いたら駄目ですよね。ハイ。


 俺が手馴れている事に疑問をお持ちの方も居たようだが、いや大学生の時ハッチャけて解放されて愉しみましたから。

 悪友がいたからね。

 初夜なのに馴れた感覚、やはりアルフレッドとの婚姻生活も長かったな。


 此の世界に戻った時に記憶が繋がったけど、日本に転生後、新生児の頃には、予知夢の記憶有ったと思うけど成長すると真っ新に為っていたから向こうでの感性しか育たなかった。

 就職するまでは本当に生活を楽しんでいたな。


 新婚初夜にこんなことを考えてる俺って人間として駄目かもしれない。

 そして俺の苦行は暫く続いた。

 要は2人で合体子作り期間。(ハネムーン)




    ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 アリロスト歴1770年           6月



 子作り合体期間が終わりアルセーヌが「お楽しみですね」みたいな顔してやって来た。

 まあ用事を頼んでいない時は大体ラシエット宮にいるのだが。

 なので、アンジェリークに「友人」として紹介した。

 頬を赤らめたよ彼女。あー、そうだったアンジェリークは面食いだったわ。


 1ケ月も蜜月期間があると畏まって喋るのも面倒なのでアンジェリークには素で話すことにした。


 ついでに言うと、フロラルス駐在の外務卿メルシー伯にはアンジェリーク付きの女官に、オーリア帝国でアンジェリークが信頼する女性を連れて来て貰うように頼んだ。


 子供が出来る迄、アンジェリークが夜会やら観劇やら派手に出歩いたのは、疎外感や不安で精神的に参った所為ではと推測したのだ。

 それにオーリア帝国女と敵視してる人達も多かったからね。元敵国だったからさ。

 予知夢のアルフレッドは初夜もしないのに狩猟や錠前作りで嫁放置状態だった。

 その間、7年間・・・長げーよ。

 いや、判るよ。女とどう接して良いのか分からなかったアルフレッドの気持ち。

 俺も厨房の頃は、興味アリアリだけど自尊心でツンツンだったから。


 だが考えてみよう。

 アンジェリークは14歳、中2だよ。黒歴史書いてる最中の幼い少女じゃないですか。

 それを他国へ嫁いで独り——————凹むわ、普通。

 と、つらつら考えて1人でも同郷の人間がいれば安心出来るかな。

 大学時代を思い出して俺は決断した。


 当然、じじい陛下に五月蠅く反論を寄せた人たちも居た。

 主にアザイーダ伯母上たち。

 じじい陛下の娘(アザイーダ、クリスタ、ソフィー)30になっても黒歴史筆記中のメセナ派。

 喧嘩する為に婚姻同盟を結んだ訳では無い。

 アンジェリークが居心地よい方が両国の為とじじい陛下が男気を見せ押し切ってくれた。


 ははは、コレ実はアザイーダ伯母上たち対策でもあるのだ。

 未熟なアンジェリークを利用しVSランバリー夫人の構図を作り上げて宮廷闘争を仕掛けるのだ。

 伯母上たちが。

 まあ敬虔な旧教徒であるアンジェリークは元々ランバリー夫人を嫌う素地があったので、まんまと伯母上たちから手駒扱いされていた。

 そんな闘争されるとこちらが困るのだ。

 じじい陛下はバカンスが明けてから、パルス高等法院と喧々諤々遣り合って貰わねばならぬのだ。

 (バカンスって俺たちじゃないよ。6月~9月までパルス高等法院が長期休暇を取るんだよ。法廷が完全に閉廷する。裏山だよ。)


 メルシー伯は感謝仕切りだったが、あの人も切れる政治家だ。

 こちら側の意図を汲んでくれ、伯母になる寡婦のアリー大公妃と共に来てくれた。


 そしてフロラルス王国側からはタヴァドール夫人(38歳)を教育係に、ルイーズ・リーニヤ公妃(17歳)を側近として付けた。

 タヴァドール夫人(命の恩人)は俺の母親に付いてた教育係だったが、母が次男ジョルジュを懐妊してからは、俺の養育係に為った。

 知識も美意識も高いのでフロラルス宮廷でのマナーなどを教えるのに十分な人だ。

 ルイーズ・リーニヤ妃は予知夢で最後まで我々を手助けし励ましてくれた恩人だ。

 アンジェリークと年も近いので良き友人になればと思う。


 ————フェルナンと予知夢通りになるとは限らないが、

 そうなれば此の世界ではアンジェリークと結ばれて欲しいとも俺は願う。

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