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ニート

作者: チキン南蛮

 少しのだるさと共に目を覚まし、PCモニターを確認すると深夜1時だった。高校の時に就職活動に失敗してから元々めんどくさがり屋なのもあり、あっという間に引きこもりになってしまった。最初こそ親からは働きなさいやご近所の目があるのよとか言われたが、僕は無視し続けていたら遂に何も言われなくなってしまった。ただ餓死しては困るからなのか、きっちり食事を部屋の前に運んでくれるし、夕食の時は食事と共に2000円が置かれている。罪悪感は少しあるからか、親と顔を合わせたくなくて昼夜逆転の生活をしている。 


 僕はベットから起き上がると、寝巻のままその上にジャケットを羽織って出かける事にした。

引きこもりになってから長く人と関わってないせいか、知らない人に合うのが怖くて深夜にしか出かけられなくなった。僕の住んでいる所は田舎だから深夜はまず人は歩いてないし、なにより僕は深夜の散歩が好きだ。 暗闇の中の街灯、静けさがこの世界には僕しかいないんじゃないかと錯覚させる。 僕はポケットに手を突っ込みながら歩く。ぼっーと下を向きながら歩いていると道に石が落ちていたので、思いっきり石を蹴った。何回か地面をバウンドしながら、石は暗闇に消えていった。 それを見届けると、僕は小腹が空いたのでコンビニに向かうことにした。 


 コンビニに入ると店員が一人いて、品出しをしながら僕には目もくれずいらっしゃいませーとやる気のない声で迎える。 どうやら客は僕一人だけらしい。深夜コンビニって客来ないし店員一人だけだから楽なんだろうけど眠そうだよなぁと感想を抱きながら、商品を物色する。家にあるコーラの在庫が切れてるから、いくつか籠に入れて、その後におにぎりやお菓子を入れてレジに向かう。 店員が一つ一つ商品のバーコードを読み込んで会計は900円ちょいだった。 僕は財布から1000円札を取り出して店員さんに渡すと、お釣りを受け取って店を出た。 


 少し喉が渇いたのでコンビニの前でコーラを一つ取り出して飲むことにした。 蓋を開けるとプシュと音がして僕は喉を鳴らしながら飲んだ。やっぱりコーラは上手いなぁと思いながら夜空を見ながらふと物思いに耽る。いつまでになるかは分からないけど、この先もきっとこんな生活を続けるんだろうなぁと思いながら、目的も達成したし小さく一言帰るかと言いながら早足に家に向かうことにした。 


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