始まりのチャイム
「はぁ。春休みも終わりか…」
そうつぶやいたのは、テナーサックス担当の3年、西坂彩香である。
彼女はサックスパートのパートリーダーだ。
「んー…。そやな…」
と、ワークを見ながらつぶやくのは、私、バリトンサックス担当の3年、内原穂佳だ。
一応、私はサックスパートの副パートリーダーである。
ほとんど役割ないけどね
「あやかは呑気だねー…。テストもう明後日だよ?」
と嫌味混じりで話すのは、フルート担当の3年、谷川那波だ。
彼女もフルートのパートリーダーである。
そして、必死にテキストを読んでいるのは、オーボエ担当の池田香菜である。
彼女は、私が1番、心を開いている友達である。
彼女はオーボエのパートリーダーだ。
と、いつもの登校メンバーでゆっくりもたもた学校に向かっているのであった。
というのも、今日は始業式なのだ。
そのため朝練がないので、ゆっくり登校しているのである。
学校に着くと、クラス発表があった。
うちの学校は人数が多いので、10クラスある。
那波と香菜は3組。
彩香は6組
そして私が7組になった。
教室に入り、クラスを見渡すと見覚えのあるメンバーが数人いた。
そんなに悪くはないメンバーだ。
吹奏楽部で同じクラスにはなったのは、自分を入れて4人。
いろんな人と話した後、自分の席に座る。
そして、すべての始まりのチャイムが教室に響いた。