第46話 変化による変化
「ほんとにこの子達が百眼ちゃん達なのねー……信じられないくらいにかわいいわねー」
百眼改めアイのことを撫で回しているマイア、隙きあらば胸を触ろうとしてアイに防がれている。
全く何をしているのやら……
カフェルとシーナはシロクロコンビと模擬戦をしている。
ゲンブはシーラーとお茶を飲みながら政治論議に花を咲かせている。
4人はいろいろあったが、すっかりと俺たちのチームと馴染んでいる。
当たり前の話だが、4人の戦闘能力は高い、高いと言うかチートだ。全身がマイクロマシンの上位と言ってい良いマナで構成されている。どんな姿にも変化可能で、大抵の物質の形態を再現することができる。
質量保存の法則だって、マナ由来の魔法でどうにでもできる、これをチートと言わずに何という。
「ただ、魔法というものはマナで満たされた私の体の上だけの現象なので注意してください」
「え? そうなの?」
「はい、魔法と呼ばれているものはマナを利用して起こしている現象のことなのでマナがなければ使えません。例外として我々は自分自身のマナである程度再現できますが、大規模な魔法は無理です。
皆様のマナは魔法現象を起こすほどの量はお持ちではありません。
それとハヤテ様はマナとの親和性が高すぎるためうまく操作できないので、外に出す魔法が基本的に使えないのです」
「ああ、だからか」
「だからハヤテは魔法からっきしなのかぁ~」
「いやいや、身体強化とかはできるようになったぞ!」
「それでもハヤテ様は魔法の能力を30%程しか発揮できないはずです」
「ああ、だからみんなみたいに爆発的に強化されないのか……」
「そのかわり、怪我などの回復能力は飛躍的に向上されていますし、体力的にも、ハヤテ様、最近疲れたり眠くなったり特にしないのではありませんか?」
「ああ、そういえばこの星に来てからあんまりそういう感覚ないな、まぁ訓練してるから寝られるけど……そうか、マナのおかげだったんだな」
「その関係でハヤテ様の性欲が抑えられている状態になってしまっていました。
今アイ様と一緒に思考への影響の排除に向けて改良中なのでお待ちください」
「何真顔でとんでもないこと言ってるんだよ……」
「あーーーー! そういうことだったんだ!!
ぜひぜひ急いで急いで!」
「メイアさん抜け駆けは駄目ですよ、チャンスは平等に有るべきです」
「お二人とも! まけませんからね……」
「マスター私達もいつでもお声掛けくださいね」
いつの間にみんな戻ってきていた。
「ゲンブ、このままでも俺は困らんぞ!?」
「「「「駄目です」」」」
「だいたいハヤテは失礼なんだよ、こっちはこれだけストレートに気持ちを出してるのに……」
「いや、だからそれはマナのせいであって……」
「別に完全になくなるわけではなく鈍るだけなので、本人の意志によることが大きいと思われます」
「アイ! 余計な情報を……」
「じゃあハヤテは私のこと嫌いなの?」
「ちょ、ずるいですよ! ハヤテ様、私のことはどうお考えなんですか?」
「ご主人様、私のこと嫌いなんですか?」
「「「マスター、我々もお側においてください」」」
「私は勝手についていきます。必要ならそういうことも受け入れますけど」
「いや、まて、どうしたんだ急に、変にこじらせないで今までどおりにしてくれよ!」
「姉さん達、いきなりあんなすごいライバルが現れて焦ってんですよアニキ」
「ライバルってナノマシンと星だぞ?」
「そういうの関係ないんですよ、事実言われなければ気が付かないし、村の奴らも血走った目でアピールしてますよ4人に」
「そ、そうなのか……」
「マスター、マナという構成成分は生体から派生した物質ですので、理論上は妊娠も可能です。
検証のためにも我らと交配をお願いいたします」
「ブーーーーーーーーーーーーーッ!!」
口に含んだお茶がカフェルの顔を直撃する。
「な!? だ、だめよみんな、私達にだって権利があるわ!」
「はい、そう思うので、お先にどうぞ」
「お、俺の意思は……」
「マスターの意思を尊重すると、このまま一定の距離を保って進展することはないので、心苦しいのですが、強硬手段も辞さない覚悟です」
「あら、結構話しわかるのね……わかったわ、共闘といきましょう」
「まて、まてまてまて、カフェルなんとか言って、あれ? カフェル?」
「ご主人様、カフェル様は顔を拭きにでかけました」カチャリ
「まて、何部屋に鍵をしているんだ」
「解析終了しました。この物質をマスターに投与すれば抑制された性欲を開放できます。
さらにちょっと改良すれば一時的に暴走させられます」
「な、何を馬鹿なこと言っているんだ! よせ、その注射器をしまうんだアイ、マスター権限だ、やめるんだ」
「拒否します」
「仕方がないわ、全員じゃんけんで順番決めるわよ。恨みっこなしね」
その後、何が起きたのか、想像におまかせします。
戦場に生きた俺にとっては衝撃のような経験だった。それだけ、です。




