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スイートライフ 1部  作者: 冬坂ワタル
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2.友達3


2.友達3


ゆーちゃんが眠っている


「可愛いなぁ、この寝顔。中学生の頃のこと覚えてるかな?今度、聞いてみようかな…。」


私は中学生の頃にイジめられてた。そのイジメを誰にも知られずに収束させたのがゆーちゃんだった。私の記憶に無いのはイジメの内容とイジメをどうやって収束させたのかの2つ…。自分のことだから知りたいのは当然。

昔のことを振り返ってたら、ふと我に返った


(ゆーちゃんを早く起こさないとっ!)


「───────ちゃん。」


誰かが呼んでる…


「ゆーちゃん。」

「ん…え?水守?」


目を開けると水守が俺を揺さぶっていた


「どうしたの?寝ぼけてるの?夕食、出来たよ!」

「あ…ああ。顔洗ってくるよ。玄関で待ってて。」

「うん。急いでね!」


水守を玄関で待たせて俺は顔を洗いに行った


「…ふぅ。」


顔を洗ってスッキリした後、鏡を見ながらさっきの夢を思い出した。


(あれは、あの夢は中学校で水守がイジめられてたときの…。)


苦い過去だ。水守はイジメのことをあまり憶えてないみたいだけど。幼馴染みがイジめられていい思いなんてしない。本当に奇跡的な収束だった。

イジメを傍観してた奴等の中に助けてくれる奴が居て助かった。そいつは俺だけが交流があって、水守とは会話をしたことがないのだ。つまり水守の記憶には居ない人物ということになる


俺の両親が出張中は飛草家の食卓に俺が加わる

つまり、水守とせいねぇ、その両親の花月さんと英弥さんと俺の5人が居る

花月さんと英弥さんは俺の両親と古い仲で、小さい時から面倒を見てくれている

2人の名前の頭文字を使った和菓子店「花弥」(かや)を経営してたりする

今日の夕飯は花月さんではなく水守が作ったらしい

ここでも説明するが、水守は卵を使う料理が得意で担当している時はいつも卵を使った料理が出てくる


「ゆーちゃん、おいしい?」

「…ん。」

「どっちなのー?」


おいしいけど、声に出して伝えるのが恥ずかしい


「あら、優真君の塩対応!いいわね〜、うふふ。」

「もう15年間も一緒に居るもんな!ミモ、この卵焼きおいしく出来てるぞ!」

「父さんじゃなくて、ゆーちゃんに聞いてるの!で、どーなの?ゆーちゃん!」


これ以上は機嫌が悪くなると思い…


「うん、おいしいよ。やっぱ、水守の卵焼きの味は好きだよ!」

「本当!?嬉しいなぁ。これからもいっぱい作ってあげるね!」

「あ〜あ。優真、朝から晩まで卵焼きが出てくるわよ?」

「え、マジ?それはちょっとイヤかも…。」

「ゆーちゃん、イヤなの?」

「そりゃ、味に飽きが出るからイヤだよ。」

「そっかー。じゃあ、バリエーションを考えとくね!」

「朝から晩まで出すのはやめないのね…。」


そんな他愛のない話をしながら俺は飛草家のみんなとの夕食を楽しんだ

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