3.リレーション3
3.リレーション3
「えっと、お兄のことが嫌いな理由だったけ?」
「うん。」
芹ちゃんは深呼吸をして、語りだした
「嫌いになったのはあたしが中3、お兄が高1の頃。嫌いになる前は普通に兄妹として好きだったのよ。けど、あいつが下校しているときに見たの。あたしのクラスメイトの女子とニコニコしながら会話してるのを。あたしは嫉妬して、更にその嫉妬が嫌いに変わったの。…やり場のない感情が発端だったの。」
「そっか…。」
「今は和解しよう、仲良くしようと思っているのよ?けど…、会う度に気まずい空気になって、タイミングを見失って、仲直り出来なくなって…。」
タイミングを逃したらどうしようもなくなるのは痛いほど分かる
そんなことを思っていたら、
「タイミングならあるわよ!」
水守が自信満々に言い放った
「え?」
「うん。たしかにあるな。」
「芹ちゃん、明日のパーティーで仲直りしよう!」
「え、でも、いいのかな?」
「いいも何も、仲直りしてくれないと
台無しだし。」
「零太さんも仲直りしたそうだったし、大丈夫だよ!」
「そう…なんだ。うん、頑張るよ!」
芹ちゃんは覚悟を決めたようだ
零太さんの誕生日会当日、タイミングを作るため最初にせいねぇが動き出した
「零太、誕生日おめでとう!」
いきなりのお祝いのプレゼントと言葉に零太さんは唖然としていた
「…え?」
「今日は零太の誕生日でしょ?」
「そうだけど、え?パーティーじゃなかったの?」
「サプライズだよ。」
芹ちゃんが皆にギリギリ聞こえる声でそう言った
「零太さんの誕生日祝う会だよ!私考案の!」
「そうだったのか…。あはは、ビックリしたよ。」
「それと、芹ちゃんが零太さんに言いたいことがあるそうです。」
「言いたいこと?芹が…俺に?」
零太さんの表情に恐怖に近いものが浮かんだ
「……そうよ。お兄には、今日初めて言うけど……。」
芹ちゃんは零太さんのことが嫌いになった時期、理由、全てを零太さんに話した
「…そうか。」
「うん。…ごめん。今まで言えなくて…。」
芹ちゃんの目から涙が溢れていく
「私…。私が、お兄ちゃんを避けてた…。ごめん…ね。」
芹ちゃんは零太さんに抱きついて、わんわんと泣いていた
少し時間が経ち、芹ちゃんが泣き止んだ
「ごめんね。なんかすごく泣いちゃったね…。」
「いいよ、いいよ。誕生日会は無事に成功したし。」
「良かったね!仲直り出来て。」
「うん!良かった…。ありがとうね、優真君、水守ちゃん!」
次回、スイートライフ1部の最終話です




