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スザクモンの鬼祭りの問題 表と裏

今回は独自解釈がかなり多く入っております。ご注意ください。

表(大災害前)


『よーしもうそろそろ鬼祭りの時期だな。』

『ああ、思いっきり稼ぐぞー!』


『ふん、あいつらだけに稼がせるわけにはいかないぜ!』

『あそこの地形は簡単な格子状だからな。地上移動力重視の装備で行くぞ!』

『侮るなよ。鬼祭りはそんなに単純な代物ではないぞ。』


<スザクモンの鬼祭り>に備えて何百名もの冒険者達が様々な装備を備えながらクエストのスタートを待つ。


『訳)HEY! 俺が来たからにはもう安心だぜ!』

『訳)これこそがスザクモンだな。』


翻訳された言葉を示す、訳)の言葉を見ながら、皆が笑う。

<スザクモンの鬼祭り>は二つのマップからなるレイドイベントであり、そのクエストの単純さと長くても4時間で終わる事から、海外からも参加者がやってくる人気のクエストであった。


三ヶ月に一度、キョウの都に鬼達が現れ、それを退治しながらこの時鬼達が10%の確率で落とすアイテムを5つ…………『五行の鍵シリーズ』と言われるアイテムを手に入れて、<ヘイアンの呪禁都>に突入し大ボス(ランダムで決定)を倒せば終わる簡単なシリーズである。


上のキョウの都は単純かつ広大な格子状の都市であり、パソコンでの負荷を軽減するためにほぼ同じような家が並んでいた。

また、敵は完全にランダムに出現し、すべての冒険者に均等の機会を与えていた。

下の<ヘイアンの呪禁都>はもっとシンプルで突入してほぼすぐにラスボスが存在する。


貴族達は屋敷の中にこもっており、冒険者達を邪魔することなく事件が終わるのを待っている……と言う設定で冒険者達が貴族と出会う事は一切ない。

なお、<スザクモンの鬼祭り>が行われていない間にキョウに行ったとしても、『ここはキョウの都! 決められた貴族以外は入られぬ!!』と追い返されてしまうのである。

これはキョウの設定を作りこまない為に行われる処置であったりする。

<ゴブリン王の帰還>が長期的に行われる障害物競争であるのなら、<スザクモンの鬼祭り>は短期決戦的に行われる、借り物レースだと思えばいい。


パーティーランクのモンスターが次々と出てくるため、一般プレイヤーが組んでの稼ぎや廃人ギルド達の下級メンバー達の稼ぎ場としてとても有効な場所である。

定期的に発生する為、攻略法も確立されておりそれなりに稼げる場所として有効である。


しかし、パーティーランクのモンスターが連続発生する為、かなりの人数の冒険者が倒されたりするクエストでもある。


こうして、皆でワイワイ楽しめるクエストとして、<スザクモンの鬼祭り>は楽しまれていたのだった。


裏 その1<大災害のかなり前>


<F.O.E>本社ビル


「しまったああああああああああああああっ!」

そんな叫び声とともに一人の社員が叫びだす。

「キョウは<スザクモンの鬼祭り>用のマップだから常時は使えないんだ……。」

彼が叫んでいたのはウェストランデでの大きめの事件の配布所であった。

本来ならキョウを使いたかったのだが、何せ広大なマップだ。今から作り直せば相当に時間がかかるし、3か月に1日は使えなくなるのは問題だ。

参加していない人間がクエストを受けたくても受けれなくなるのは問題だし、マップに入れるようにすれば、先回りして色々とやる人間が出てきそうでそれはそれで問題だ。

といって今更人気クエストを削除するわけにはいかない。

「こうなったら、クエスト配布用の場所を作り直すしかないな……。


かくして、クエスト配布用の場所としてイコマが急速に設定されるのであった………。


裏 その2<大災害の後>


なんでこうなってしまったのだ?

キョウの都の自分の家の床下で一人の貴族が震えていた。

モンスター達は家の中には入ってこない。そのはずだった。しかしモンスター達は、キョウの中で暴れまわり貴族達を次々と殺しまわっている。

「何故……なぜ今になってモンスター達が家を攻めるようになったのだ?」

今まで攻めなかったのが変なぐらい暴れまわっていたのだが、それこそ誰もその理由を答える事ができないでいた。

何故ならその答えは彼等には関係ない理由だったからだ。


冒険者にとっても、<大災害>後の<スザクモンの鬼祭り>は問題だらけの事件であった。

「今、俺は何処にいるんだっ!」

「くそっ、敵の確認急げッ!」

このクエストはゲーム時代だった頃のちょっとした事が全て問題として跳ね返ってきていた。

広大なマップはそれだけで移動困難であり、

単純な格子状の家々は容易く冒険者の方向感覚を打ち砕き、

ボスの部屋へと移動する為のアイテム集めは、ドロップ品の整理と言う作業を発生させ、

ボスの部屋への突入の問題は、パーティー戦との兼ね合いをどうする必要があるのかという問題を発生させ、

完全にランダムに出現する、無数のパーティーランクモンスターの出現は、予測困難な戦いと長期的な消耗戦を強いられる結果になった。


「水原 良馬(たかやのお父さん)めっ……帰ったらただじゃすまないぞ!!」

クオンはそう言って、このクエストの作成者に恨みを言う。

<F.O.E.>に属していたからある程度誰がどのクエストの参加者に入っていたんかを理解していたのだが、まさかこのような結果になるとはわからなかったのだろうか。


そんな中、一人の冒険者が獅子奮迅の働きを行う。

彼の名前は黒渦。高い耐久力を持つ<守護戦士>の体を利用して常に最前線に立ち続け、無数の鬼達を殺し続けた英傑である。

彼は大声で叫びながら、『五行の鍵シリーズ』を集めると、仲間達と共に<ヘイアンの呪禁都>に突撃し、猛攻と共にボスである、『九尾の妖狐』と戦いこれを撃破した。

この勇ましい戦いは『東に“凶戦士”クラスティがいるのなら西に“鬼殺し”の黒渦がいる。』と並びしょうされた。

この戦いの後、ウェストランデは、キョウの都の守りとしての冒険者を増やしていく事になる………。


スザクモンの鬼祭りは定期イベント⇒だったらそんなに複雑なイベントではないと言う発想のもとに作ってみました。


自分で書いててなんですけど……どうやって、<大災害>以降攻略したんだ??

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