5 赤ずきん暴れる
男たちは、ピクリと反応する。
それを、確認した白雪はその無表情だった顔に少し笑みを浮かべる。
それは、美しく男たちにはうつるが、それよりもここを『雲竜会』といった謎の少女に警戒を強める。
『雲竜会』
それは、闇社会では結構名を広めている銃だったり麻薬だったりを密輸しては売りさばき金をせしめている。
それなりに有名なかれらをバカにしている少女は肝が据わっている。
「それで、お嬢ちゃんはここに何か用かな?」
「それは、肯定?否定?どっちを答えても・・・」
少女は、うつむく。男たちは、今更怯えて来たのか?と、思うも。
少女は、うっすらと微笑んでいた。
「あなたたちが、雲竜会だという証拠はあります。ホラ、ここに」
パッと少女は上へ紙の束を投げる。パラパラ落ちてくるソレは、写真だ。
「依頼がありました。そしてあなたたち『雲竜会』は、私の手によって、始末されちゃいます」
それに、キレた男たちは各々銃を取り出し、刀も取り出す。
少女に向って、容赦なく撃つ。
それをいとも簡単によける少女にはしっかりと弾の起動が見えているのか弾のこない方へとうまく逃げて見せる。
柱に身を隠した白雪は、左ひざを地につけ右足を立てた状態で周囲をうかがう。
男たちはまだ、こちらに来ない事を確認したのち、右ももを斜めにさせる。
すると、ホルスターからするりと拳銃が落ちてくる。それを、右手に装備。
スッと、白雪は立ち上がると柱から飛び出る。それに、少々驚いた男たちは正気に戻ってまた容赦なく撃ちつけてくる。白雪は、右手に持った拳銃『ベレッタM8000』。9㎜口径の15発装弾式だ。
1、2、3発撃つとまた、別の柱に身を潜める。左足のホルスターからまた別の銃を取り出す。
今日、改造に成功したリボルバーを取り出す。
威力2倍、そう頭に思い浮かべて白雪は微笑むとまた一気に飛び出す。
両手の銃で撃ちながら徐々に奥へ奥へと入り込む。彼女の後ろには、骸となった男たちが存在しているだけ。
「多い・・・うじゃうじゃと、まるで蛆虫」
「お嬢様、私も、加勢しますゆえ」
そういって、杜松がいつの間にか隣にたつ。「遅い、杜松。半分は終わった」
「すみません、お嬢様。駐車スペースがあまりにもないもので」
「そう」白雪が短く返事をすると杜松は鉤爪をどこからか取り出し両手に装備する。
ふたりでうなずき合うと、両側に別れて次々となぎ倒す。
「た、助けてくれ!」
「助けを請うなんて、なってみっともないのでしょうか。お嬢様」
「うん」
助けをこうても、メルヘンは容赦の無い。
それを、知らぬは勉強不足だということだ。闇社会で生きていくには、まずメルヘンについてを知ることだ。
「まさか、『メルヘン』が我が会を始末しに来るとは・・・・」
そう言って、会の長は事切れた。
「『メルヘン』か、ふ~ん。杜松、メルヘンって面白いね」
「そうでございますか?」
「きっと、私たち家族のコードネームがメルヘンから来てるのかな?」
「そうでございますね、私も『ネズミ』と名乗っていますから。」
「そうだね、おじい様が与えたコードネームだもんね」
そういって、『雲竜会』の骸の山を背に白雪おといコードネーム『赤ずきん』と
執事杜松、もとい『ネズミ』は颯爽と立ち去る。
その後、大量殺人として大々的にニュースとなるのだが犯人の証拠は一切ない。




