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43 家族



「本当の家族…」


****


「ロイくんね、よろしくね」

パチリ、ウィンクする麗良。

「ふむ、我が娘達は早熟すぎる…悲しいものだな」

「ちょっとぉー俺差し置いて?」



「一目惚れか、」

どのペアも一目惚れなのだ。我が音木家の夫婦は。

「あの、私…歌紅弥です」

「へぇ、メルヘンチックな名前だね」

「まぁ、そうかな?」

歌紅弥にとって、当たり前なことであまり気にしてはない。



「姉様は、白雪、兄様は、桃…姉様のお相手、狼兄様、お父様は…」

と、一人一人紹介していく。

「じゃあさ、俺もコードネームとか付けられるの?」

「花の王子」

「『花の王子』、親指姫とぴったりね!」


「へぇ、よろしく。myprincess?」

「わっ…」

顔を真っ赤にさせて、歌紅弥はわたわたする。



彼は今日この日、音木家の一員となった。


掟は絶対、裏切れば家族全員で殺しにかかること。音木家に入るに当たってのすべてを説く。



****


「歌紅、ここは…」

ケロリとしている、ロイ。自身の家族を目の前で殺されたのに関わらずだ。

「ねぇ、ロイ様。」

「ん?」

「本当にどうでもよかったの?」

「あぁ、別に。いずれ、俺が殺そうとしてた人間だしね。」


真剣な表情でそう言い切ったロイに、歌紅弥はそうですか。と零す。


「いいじゃん、今は歌紅がいる。今後一生一緒なんだろ?それに、家族らしいじゃん。音木家の方が」

どっちにしろ、暗殺者一家ならね。と微笑むロイ。


その髪には、歌紅弥とお揃いの小ぶりの花のモチーフがついたピン。


****


「うん、良かった。歌紅弥も見つけたみたい。」

「そうだね、白雪。でも、なんだか淋しい?」

「うん、少し。でも私には狼くんがいるから」

「白雪っ!」



おもしろなさげに見守るは、桃。

「あー、もう。どこもかしこもイチャイチャ!」

俺だけ、ボッチかよ。そうこぼすも、少し嬉しい。


「まぁ、家族が増えるのは嬉しいもんな」




.

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