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3 赤ずきん




誰もが振り向くほどの、美少女音木白雪はアタッシュケースを片手に裏路地へと入る。

その、後ろに軟派な男がついてくるが、彼女はただ無表情に駆けだす。

「・・・、バカなヒトたち」

たたたっと、ビルとビルを用い登る。アタッシュケースを両手に持ちながら脚力だけで。

「・・・・いない?」

男たちが、裏路地に入り込んだ時にはすでに彼女の姿はなかった。




ビルとビルを飛び渡りながら、

彼女は懐から一枚の写真を取り出す。チラリ、それを見て確認。

「今回の、target。ん、fulfill one's duty (任務遂行します)」



とある廃ビルに身をひそめ、アタッシュケースを広げる。

そして、秘密の部屋から持ち出してきた銃の中から一つを取り出し組み立てる。『レミントンMSR』

全長914mm、重量5.9kg。装備をすべて取り付ける。

スコープを覗き込み、頷く。「よし、完璧。」



スコープをただただ覗き身動き一つせずただただ、道行く人ごみの中から一人の人物が来るのを探す。

「・・・・・いた。」



トリガーにかけた指に全神経をそそぎ、研ぎ澄ませていた神経をもっと研ぎ澄ます。一気に引く。




倒れる、ターゲット。すぐさまに、レミントンMSRを分解させ、アタッシュケースにきれいに収納するとその場を離れる。

彼女は、狙撃者スナイパー

暗殺者なのである。




倒れた、被害者を囲むギャラリーの中で異質な男は弾の飛んできたであろう方角を見やる。「遠いな、さすがだ。しかし、俺は目がいいからな、・・・・赤ずきん」



赤い赤い頭巾をかぶった少女、赤ずきん。

狙った獲物は、彼女の弾丸からは逃れられない。



それは、裏社会では有名な狙撃者『赤ずきん』。

「・・・・狙われたら、最後。メルヘンにはかかわるな・・・か」



男は、一言つぶやくとそのばから離れた。


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