22 ネズミと猫
「こんばんは、ネズミさん?」
暗闇から突如現れた綺麗顔の男。その顔を見て、驚愕を隠しきれない女は震える声で呟いた。
「なんで……」生きているの?
と、声にはだしてはいないが男は分かっている。
「そうそう、君が放った野良猫くんは始末しましたー残念だね。俺、そう簡単に殺せないよ?」
にやり、笑うとチラリと牙のような歯がのぞく。
「で、君はどうして俺を殺そうとするのかな?俺、君のこと知らないんだけど?」
「な、なんですって?」
「でもまぁ、いいや。君は、これから死ぬんだから」
途端に真顔になると、窓の外を振り返る。
「もーいいよー、赤ずきん。俺、知らないや」
「そう、でもきっとあなたが覚えてないだけでどこかで会ってる。本当に罪作りな人」
「うんうん、罪作りー」
ちょこんと、赤いポンチョを着た真顔の美少女と愛らしい顔チューリップと月がモチーフの髪飾りとチューリップの形をしたポシェットをかけたこれもまた美少女が座っている。
赤いポンチョの美少女のとなりにはこれまたイケメンが立っていた。
「オオカミさん、これ持ってて」
少女は、隣のイケメンに黒いアタッシュケースを渡すとこちらに銃口を向けた。
「私たち狙うもの、ただ殺すだけ…」
カチャリと回転したかと思うと、既に女は撃たれていた。
「ぐふっ……ま、さか…ごふっ」
薄れゆく意識、ああ私は死ぬのか。
「あーあー、全然だね。死んでも美しくないなんて…かわいそうだね」
「…それは、死者への冒涜。」
「えー、でも赤ずきんは死ぬときもきっと美しいだろうなぁ~」
それを、総無視した白雪は狼の手をとって引っ張る。
「あー、赤ずきん!!無視しないでっ!」
「こほんっ、兄様?諦めてはいかが?」
「親指姫まで?」
「後始末は、ちゃーんと終わらせます」
そういうやいなや、かぐやはポイッと小さな箱を投げる。
「ほい、ぽちっとな!」
ドンッと、爆発音が響き女のいた場所は跡形もなくなくなった。




