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20 帰国、桃




「やー、帰ってきたね・・・日本!!」

ぐっと、背伸びをしてさっそうと歩きだす男。

黒髪、黒眼、真っ白な肌と足の長さ、すべてひっくるめてイケメンな彼は頬笑みを浮かべて大きな荷物を抱えて歩く。

彼の容姿に道行く人は振り返る、見つめる。

「ふふ、きっとまた一段とかわいくなっているんだろうな・・・」

彼は、独り言をこぼして逆ナンをしてきた女性を見つめた。

見つめられた、彼女はほほを赤らめる。

「んー、ごめんね。君、俺のタイプじゃないんだよね・・・」

じいっと、女性の下から上までをみてこぼす。

「まず、茶髪が論外。俺生粋の黒髪が好きなんだよね。ほら、俺も生粋の黒髪だし?」

「え、・・・」

そう、こぼす彼に顔を青ざめさせる女性。

「あと、化粧を塗りたくればいいってもんじゃないし?素材が良ければ、いい。化粧なんて、自分の少しの変化に使うものなのにー」


彼は、頬笑みを浮かべその場を後にする。

「あーもう、不細工を見ちゃった。あー芸術的に美しいあの子に早く会わなきゃ!」

残された女性は、そこでへたり込んだ。

「どうして、私があそこまで言われなきゃ・・・いけないの!!」

「こんな、屈辱初めてだわ。あんな男この世に生かしてられない。私の怒りがおさまらない!!」

彼女は、自身のケータイ電話を取り出すとどこかへ連絡する。

「殺して、ほしい男がいるの・・・・容姿は・・・」



*****


「おー、帰ってきたって感じー」

彼はそういうと、音木家の戸をあける。

「たっだいまー!!しーらゆきー!!おにいちゃんを癒してー!!」

そう、防音完備された家で叫びまくる。

彼の名前は、音木桃おとぎとう。白雪の兄である。

「あ、桃さん。おかえりなさい」

「あー、俺から白雪とったやつー!まだ、許してないからな!まだ、白雪の貞操は無事だよね?ね?」

と、ずいっと顔を寄せてくる桃に苦笑いを浮かべる狼。

「あー、白雪に聞いたほうが真実味があると・・・・」

「ま、そーだよねーそうしよっと。で、白雪は?」

「あーと、”入るな危険”ですよ」

「なーるほどー。あ、カグヤは?」

「さぁ、さっきまで白雪の腰に巻きついてましたけど」

「ふーん、ずるいなーカグヤも。おにいちゃんも、抱きつきたい!」

そういうや、いなや桃は白雪の部屋の戸に”入るな危険”と書いてあるにもかかわらず突撃していく。

「白雪ー!お兄ちゃん帰ってきたよ!ほら、ハグ!pleaseme!」

「・・・・一回死んでみる?」

銃口を向けて、こちらを瞳孔があいた目で見つめる白雪の姿。

一回死んでみる?と尋ねる前に、トリガーを引いており桃の丁度頭があった場所には銃痕がある。

「・・・・忘れてた、狼!どうにかして!」

そう、桃はひきつった笑みを浮かべながら狼へと振り向く。

「え、と・・・無理ですって!」


こうなった、白雪ほど怖いものは無い。

だから、言った。改造中の白雪を邪魔するな=入るな危険と。

「白雪、ごめん。でも、桃さんかえってきたから・・・挨拶しないと」

狼が、ぎゅっと抱きつくと白雪の瞳が元に戻る。

「あ、狼くん。どうした、の。」

そう言って、じっと狼と見つめあう。

「むーむーむー、白雪!お兄ちゃん帰ってきたよ!」

「あ、おかえり。桃にい」

「あーカワイイ!抱きついてもいい?白雪」

ぶんぶん頭を振られ、拒否された桃は一時放心したのち寝込んだ。




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