13 ”爆殺”のお姫様
天才だった。その方面に関しては、特に。
「へへ、おじさま?私の小型手榴弾で死んでくださいな」
そういうと、かぐやは本来の手榴弾よりもっともっと、小さな手榴弾をとりだした。
「・・・な、・・・な・・・」
前に立つおじさま、といっても30代くらいだろうか?
かぐやは、ぺろっと舌を出して「ごめんなさい、おじさま。これは、依頼なの。それと、これ初出しだから初の餌食になってくださいな」
くいっと口で詮を抜くとぽいっと投げる。
「それと、爆音は最小限おとしたから大丈夫のはずなの」
その時には、すでにおじさまの息はない。
かぐやの得意分野は、爆発。”爆殺”だ。
火薬を自由自在にあつかう、時限爆弾も作るのは得意なので機械も大丈夫。
爆発に美学を見出すほど、爆弾好きな少女かぐや。
今日も今日とて、爆弾をつくった。
「ふふふ~もう少し、精度あげなくっちゃ。」
いつも、杜松が一緒に任務についてきてくれていた。
初めは、杜松まで巻き込みそうになっていたけど、回数を重ねるごとに加減も用途もつかめてきた。
いまでは、大勢の人が集まる場所でも爆弾を用いる私が仕事を出来るようになってきた。
「ふふ、姉さまには追いつけないけど、頑張って褒めてもらうんだ!」
そういって、またターゲットに近づいて今度は時限爆弾。でも、一人を殺すだけの火薬量。
家訓があるから。それは、絶対な音木家の家訓が。




