表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

希望者変身システム

作者: TT

今日は暑い夏だ。夏という季節現代日本の関東地方は蒸し暑い高温に晒され生活するのもままならない。だがそれでも仕事に学業、日常の業務の生活をしなければならないというのが、

人間という社会性動物の本質である。夏は熱く、冬は寒い、こんなクソみたいな環境でやっていらえるかという気持ちになるのも分かる。だがやらなばならんのだ。やらねば……。

だがここ最近現代日本に似合わない奇妙な事が起こっているのはご存知だろうか。すなわち怪獣、怪人の出現である。特撮ドラマの中だけの出来事だったそれらの事象が現実に起こっている現在。

それに呼応し政府も方針を描き出している、すなわち自衛隊や警察権力の運用のある程度の自由化だ。今まで集団的自衛権やらなんやら法制で雁字搦めにされてきた公権力的武力だが、

ここにきて怪人、怪獣という人類以外のモノを敵とする際、より自由に牙をむこうと言うのだ。それに伴い政府が開発した新兵器、すなわちヒーロー変身システムというのがある。

これは希望者に宅配で変身システムが送られてきて、月謝が払われる代わりに、怪人、怪獣に対して戦ってもらおうというのだ。これは自衛隊、警察がくるまでの足止めになれば良し、

倒してしまえばまた良しというシステムである。そして私の家にも遂に変身システムが送られてきたのだった。

 私が希望したのは対怪人セット。現れた怪人に対して『変身』し、ヒーローとなって戦うのだ。私が希望したのはベーシックなセットで銃、剣、身を守るアーマーのセットとなっている。

さながら仮面ライダーの様な戦いが出来るセットとなっており人気も高い。「今日からあなたも仮面ライダー」こういう宣伝文句もあるぐらいだ。怪人の出現をどう知るかというと、

それは古いガラケーみたいな携帯の通信用端末がついており、それがアラームを発し怪人の出現と場所を教えてくれる、そして場所が近ければ出動命令が出る。

私はその所謂変身キットを子供が玩具を眺める様に眺めていた。「へーこいつが」各武装を眺めていても面白く、それまさしく大人用の玩具だった。

 ビービー携帯端末から音が鳴る。近くに怪人が出現したのだ。私は変身セットを手に持ち近くのコンビニに向かった。市民は既に避難しており、もぬけの殻、怪人は破壊行為を繰り返しており、

コンビニはさんざんに破壊されていた。私は変身セットを取り出し、それを身体に巻き付けると掛け声「変身!」私の身体をアーマーが身に包み、視界はスコープ越しに見るような視界に包まれる。

怪人相手にターゲットのカーソルが嵌まり、ロックされる。そのカーソルにそって、私は戦う。まずは銃だ。腰から武器を取り出し、牽制射撃。怪人は呻く。だが怪人はそれで終わらない。

身体の武器で武装し突撃してくる、それをまともに受けた私は衝撃に震える、なかなかキツイ。だが衝撃が止まると私は、一転攻勢に出た。

銃型のアイテムを剣に変形させて、怪人に斬りかかる。「ハアッー」怪人は剣で斬られ一刀両断、私は変身を解除すると、平和になった空を見る。

「今日も平和は守られた」

日本の平和はこうして守られている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ