ここはどこなんだ?「序章」
暗い何も見えない、全ての光が失われた世界にいる。
体のどこを動かそうとしても、力が入らない。
けど、考える事は出来る。とても不思議な感覚だ。
暗闇は人を不安にさせると、どこかで聞いた事があるが、その反対に心地よい気分になっている。
光が見えた、すごい速さで迫ってくる。
そうじゃない、私が光に向かってるんだ。
眩しいと感じず、光を中を通り過ぎた先は、ピントが合わないカメラで見ているような、ボヤけた世界が広がっている。
目を擦ったり細めても、ボヤけた世界に変化はない。
周囲を見渡すと、はっきり見える道や場所がある、ここに進めと示すように。