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「ほんとだ。確かに約束してる。」
「ということで、俺と婚約してほしい。と言いたいところだが、俺の年じゃまだ婚約できない。婚約しなきゃいけない特別な事情何てないしな。
だから、婚約と結婚を前提としたお付き合いからお願いします!」
そう言ってレイは私に頭を下げた。
「今もまだ、私のことが好きなの?」
「勿論だ。」
そんな。でも、好きでもないのに付き合うとかって相手に失礼じゃないのかな?
「ごめん。私、今はレイのことを思い出したけど、さっきまでは知らなかった。だからまだ好きかどうか分からない。」
「そうか。」
レイが見るからに落ち込んでる。
でも、それが言いたいんじゃなくて……
「でも、これから先、レイほど私を思ってくれる人はいないと思う。だから返事は私が好きになるまで待っててほしい。あと、一年後には必ずするから。」
「わかった。でも、そう言われたら俺、しつこいけど覚悟しろよ。」
「お手柔らかに……。」
「じゃあ、これくらいはいいだろ?」
気付いたらレイに抱き締められていた。
何これ!!!
「ちょっと!恥ずかしいから無理です……。」
「恋人ならもっとすごいことするぞ?」
そうなの?とても心臓が持たない。
あれ?
やっと不思議なことに気付いた。
「わたし。レイにくっついてても平気だ。」
「それは俺が眼中にないってことか?」
あわわっ。怒らないで!
「そうじゃなくて。私、普段は男子も女子も人間っていう括りで見てるから平気なんだけど、好きとか言われると急に男だって思って怖くなるんだよね。所謂男嫌いというやつらしいけど。
多分レイが私のことを一途に思ってくれてるって感じたからだと思う。ほら、最初に告白された時、気絶したでしょ?それは、その時にはまだ、レイのことを知らなかったからで……。」
「クソッ。俺だけとか言われたらキスしたくなるだろ!」
その言葉に赤くなったのは、言うまでもない。
部屋に帰ってから心臓がドキドキし始めた。
どうしよう。今度こそ恥ずかしくて顔見れない。
今日も教室にはレイの方が早くきていた。
顔を見たらやっぱり昨日のことをことを思い出して赤くなってしまった。
レイがにやにやしている。
「なに赤くなってるんだ?」
「うっ、レイのせいだよ!」
「「「ええー!!!」」」
何ごと?
いつの間にか教室に人が集まっていた。
「嘘だろ?アイリーン様が、赤くなってるぞ!」
「マジで女神だ!」
「いやぁーー!アイリーン様はクールなお姉さまだったのに!」
皆誰かと勘違いしてない?
「皆もう少し静かにしなさい。特にレイモンド!」
「うるせえな、ババアめ。」
ルータ先生が入ってきてしまった。相変わらず年齢不詳だなぁ。
でも待って、レイと随分親しげじゃない?
ちょっとモヤモヤする。
「レイはルータ先生とどういう関係なの?」
「ああ、あいつは俺の父親の妹。つまり叔母だ。」
「「「えーーーー!」」」
皆もびっくり。私もびっくり。
確かに綺麗なところとか似てるけどさあ!
次回は久しぶりに例の男爵家の三男が登場。
リドの今後の対応も気になります!




