2月12日、この世を去った君 -一周忌-
君がいなくなったこの場所で、私は今日も生きている。
君がいなくなったこの世界は、変わることなく廻っていく。
数える程しか話をしたことのない君が一体どれ程苦しんでいたかを、私は知らない。
君に会えて良かったとか、楽しいときを過ごせたとか、そんな感想なんて出てこないけど、
君の顔を朧げにしか思い出せない私のことを、君は憶えていてくれた。そして、私が小さな願いを込めてやってきたことの本当の意味を理解してくれていた。
それを私が知ったのは、君が消えてからだった。
今となっては全てが遅くて、私にできるのは君を思い出すことくらいだけど、
その度に心の中でかける言葉はいつも同じ。
「ありがとう。お疲れさま」