第五章 忍と学園祭3
◇ ◇ ◇
少年がチョークスリーパーで絞めてる不良Bがしばらくしたら脱力したので少年はチョークスリーパーを解いて遥の方へ引きずってきた
(忍)
「そっち終わった?」
と忍の注意が一瞬逸れた隙に不良Aは右手に隠し持っていたナイフで忍を突こうとした
忍はその奇襲に気づいて後ろに飛びのいた
その隙をついて不良Aは女子高生の方へ走りナイフほ突きつけた
(女子高生)
「ひい…」
(不良A)
「てめえら、この女の命が惜しかったらそいつを置いて後ろに下がりな」
その時プツンと何かが切れた音が聞こえたような気がした
忍から冷気のような恐怖を伴った気配が漂ってくる
いや、気配というか殺気か
忍は一瞬で不良Aとの距離を詰めるとその一瞬で隠しの中で組み立てたセラミックブレードを不良Aの首に突きつける
どこまでも動きの鋭い刃、正に二つ名通りのシャープエッジっである
(シャープエッジ)
「お前がその娘に何かするのと私が貴様の首を切るのとどっちが速い?」
不良Aは口を震わせてかちかちと歯を鳴らしてへたり込んだ
そのズボンは濡れて異臭を放っていた
(遥)
「治療費をケチるより市民の安全の方が大事よね、折枝くん折っちゃって」
と遥が無表情に物騒なこと言う
その目は欠片も笑ってない
どうやら不良Aのしでかしたことに相当腸が煮えくり返っているようだ
(少年→折枝)
「わかりました」
折枝と呼ばれた少年は不良Aのナイフを持っていた腕を持つと関節を極めてベキッと躊躇なく折った
(不良A)
「うぎゃああああああああ!」
腕を折られた不良Aを今度は左腕を持って遥の元に連れて行った
遥は二人の不良を縛り上げる
忍は未だにがたがた震えてる女子高生に声をかける
(忍)
「もう大丈夫だ」
だけど女子高生は忍を見てなおさらがたがたと震えてしまった
(遥)
「あー、その娘だとだめなんじゃない、先ほどの殺気にまともに当てられてると思うし」
(折枝)
「それにしてもさっきの動きを見るまで君がシャープエッジだとは思わなかったよ、久しぶりだね」
(忍)
「お前もあの時に生き残ることが出来たんだな、ジョイントクラッシャー」
(折枝)
「今の俺は折枝 正だよ」
(忍)
「なら私も高峰 忍だ」
(想次)
「しっかし、俺達やることないよな」
(樹)
「なんつーか、世界が違うよな」
携帯片手になにやらお話しをしていた遥がその言葉を聞いて
(遥)
「あら、やることならちゃんとあるわよ」
(遥)
「折枝くんみたいな武闘派だとあの娘みたいな怖がってる娘をなかなにか宥めることが出来なくてね」
(折枝)
「すみません」
(遥)
「いいのよ、折枝くんが悪いわけじゃないんだから」
(遥)
「こういう時はね、少年よ君の出番だ」
(遊馬)
「僕ですか」
(遥)
「そうそう、上手く宥めて鷹目ラーメンまで連れて行ってあげて」
(遥)
「鷹目ラーメンを奢ってもらえるように話しをつけてあるから」
(遥)
「私はこいつらを警察まで連行しなくちゃいけないし、折枝くんは巡回を続けてもらわないといけないからね」
(忍)
「あの…、鷹目ラーメンの主人ってやっぱり?」
(折枝)
「はい、ホークアイ教官ですよ」
(忍)
「やっぱり(あの時どこかで見たことある気がしてたんだ、良かった生きてたんだ)」
(遥)
「それじゃ、任せたよ」
(想次)
「あ、ちょっとって強引な人だな」
(樹)
「元々俺達も鷹目ラーメンに行くつもりだったし丁度いいんじゃないの」
(想次)
「その前にあの娘をなんとかして落ち着かせないとね」
(遊馬)
「でもどうすれば?」
(今日子)
「あーっ遊馬くんなら大丈夫、とりあえず話しかけてみたら」
(遊馬)
「はあ…」
(遊馬)
「あのう、もう大丈夫ですよ、怖い人はいなくなっちゃいましたよ」
(女子高生)
「えっ…」
恐怖で震えていた女子高生が遊馬の顔を見るとまじまじと見つめてその可愛さにため息をつく
ここで遊馬の容姿について思い出してほしい
”俺達の中では一番小さくて童顔でメガネを掛けている可愛い男子”
そう、今日子や忍と同じくらい小柄で弟にしたいランキング一位でおまけにアニメキャラに近いと言っていいくらいのクリクリとして大きい目をしてる
そんなショタの気が少しでもあれば間違いなく落ちるような男の子が話しかけたのだ
(女子高生)
「かわいい…」
となるのが普通と言ってもいいだろう
(今日子)
「遊馬くんって女の子にとって癒し効果抜群の可愛さだからね」
さっきまで恐怖で震えていた女子高生は一転してふらふらと引き寄せられるように遊馬を抱きしめる
(女子高生)
「かわいいかわいい」
抱き付かれた遊馬は顔を赤くして慌てている
(遊馬)
「うわっ、うわっ、ちょっと」
(今日子)
「耐性が低いと言うか、遊馬くんもその可愛さをもうちょっち自覚してくれればいいのに」
(今日子)
「私も遊馬になれるまでは何回時間を忘れて弄り倒したかわからないよ」
(楓)
「へえ~そうなの、私は時間忘れるとこまでいったことないけど」
(今日子)
「個人差ってものがあるのかもね、でもきっと遊馬なら間違って女湯に入っても怒られないと思うな」
(樹)
「う…羨ましい」
きっと魂の叫びだろう
(遊馬)
「あのう、大丈夫ですか」
(女子高生)
「あっ…うん大丈夫」
女子高生は大丈夫と言ったもののぎゅうっと遊馬を抱きしめたままだったりする
(遊馬)
「あの…、これじゃ歩きにくいんだけど」
(女子高生)
「やーん、離したくなーい」
(楓)
「どうやらクリティカルみたいね」
(遊馬)
「それじゃ、さっき助けてくれた人が鷹目ラーメン奢ってもらえるように言ってるそうですから一緒に鷹目ラーメンまで行きましょう」
(女子高生)
「うん」
とここで終わればきれいに終わるとこだったんだけど
(遥)
「それじゃ、警察に連行する前にちょ~っと”御話”しましょうか」
(楓)
「当然私も”御話”させてくれるんでしょ」
(遥)
「もちろん」
バキボキベキボキ
(遥)
「誰がババアですって」
バキボキベキボキ
(楓)
「しかも”共”って私のこともまとめて言ってくれたわね」
(遥・楓)
「さあ”O・HA・NA・SI”だ」
どっとはらい
最後の御話はリリカルな二次小説によくあるネタ
誤字・脱字の類があれば遠慮なく指摘してください(恥をかいてることを知らない無知より指摘される一時の恥を選びます)




