ユラギーン(1)
その夜。僕は姫、紅葉、ユリエル姫の3人、それと精霊になった月裏さんとルルリエルさんの2人を連れた、合計6人で一緒にユラギーンを探して学術都市ダラムアトルを探っていた。最初は3人のちょっとしたパーティーだったのが、いつの間にやらその倍の6人になってしまった。と言うか、凄い大所帯だ。しかも僕以外は全員女性と言う、ある意味ハーレムとしか言いようが無い状況である。これじゃあ、前みたいに【女虜男】と言う職業になるかもしれないため、早い所ユラギーンとやらを倒したい物である。
「コポーン……。しかし大所帯になってしまったです。初めは私と紅葉の2人で朝比奈さんと共に冒険していましたのに……」
「そうですね。最初の時では考え付きませんでしたよ」
姫と紅葉は2人で懐かしさを感じつつ話している。
「……私と会ったのはかなり後でした物ね。短い期間でしたが、楽しい旅路だったと思います」
「いや、何そのお別れパターン的なもの。嫌な事は考えないようにしようよ」
ユリエル姫が冷静な口調で短い旅路を後悔しつつ、死亡フラグを漂わせているので、僕はそれを否定して置く。本当にそうなってしまったら困るからだ。
そしてユラギーンがどこに居るかと思って、僕達は探す。
と言うか、僕と紅葉はユラギーンとやらに会ってないし、姫も顔は知らない。だからユリエル姫、月裏さん、そしてルルリエルさんにその人物が本当に誰なのかを判別させて貰わないと、僕達はユラギーンを倒せないし。
兎にも角にも、ユラギーンを探して僕達は道中を歩き続けていた。