王女、彼女と敵対する
アトラシ王家第4王女の私、ユリエル・アトラシは姫の事を嫌いだとは思っていなかった。
何故か彼女は自分の事を毛嫌いして、時折悪意にも似た感情をぶつけられる事はありますが、彼女に何か嫌な事をされたと言う事は無く、彼女はいつも私から真っ向からぶつかって来ました。それが王女であり、なおかつ病弱で家族や親戚達、国民達から大切な物を扱うような感じで扱われてきた私にとって、自分と同じ立場の、たった1人の人間として見てくれる彼女の事を、私は嫌ったりはしなかった。
彼女はそんな私の言葉を聞いたら、きっともっと怒るのだろう。けれども彼女は絶対に私が、本当に嫌だと思うような行動はしないだろう。
だからこそ私は、そんな私の大好きな姫ちゃんの笑顔を奪った”彼女”が許せない。
「姫様まで仲間にしているとは……。こうやって私様様が自ら出向くまで信じられなかったわ」
真っ白なワンピース、鈍色のショートヘアー。くまだらけの目と痩せすぎとでも言いたげな顔つき、体型は華奢な女性。
「……あなただったんですね。姫ちゃんを襲ったのは」
と、私は彼女、ユラギーン・ナイトと名乗った女性に刀の先を向ける。そんな彼女の背後には、姫ちゃんが証言していた赤い紙の手裏剣が飛んでいた。
(鈍色のショートヘアーに、真っ白なワンピース。そして宙に浮かぶ赤い紙で出来た手裏剣……)
こんなに姫ちゃんを襲った人間と条件を揃う人間が、この小さな街に2人も居るとは思っていない。だからこそ、
(-―――――彼女で間違いない)
私はそう思い、彼女を強く睨み付ける。
「……何が目的で姫ちゃんを襲い、どうやって姫ちゃんを悲しませたの?」
と、私が聞くと彼女は大きな声で高らかに笑い出した。
「―――――――そうか、君はステータスも、それに使い魔も、”あっち”の事情は何も聞かされていないのか」
「……? ……何を言っているんです?」
あっち? 彼らに何が秘密があるとでも? それに人は何か秘密がある者ですし、彼らの事情を詮索しようとは思ってはいない。けど彼女が何か関係しているのは間違いないですね。
「……とりあえず武力解決しましょう」
私はそう思って、刀を投げたのであった。投げられた刀は飛んでいた手裏剣によって落とされていた。
「―――――――存在、作成、形成、機能開始」
彼女がそう言うのと共に、宙に浮かんだ数多の紙。その紙は4色に色づけされており、その色は赤、青、緑、茶の4色の紙は鶴のような形に折られて飛んでいた。
「これぞ神折り紙、千羽鶴なりけり」
(あれは……魔法の属性に色分けされているんでしょうか?)
赤は炎、青は水、緑は風、茶は土のつもりでしょうか?
飛んで来た数多の折られて出来た紙の鶴を、私は2本の剣で全ての紙で出来た鶴を落としていました。鶴は全て地面に落ちていました。
「……こんな軽い攻撃じゃあ、私は倒せませんよ?」
「――――――――でしょうね。私は前々から知り合いに言われていましたし。『お前は紙のように軽い男だな』って」
(……男?)
華奢だけれども彼女はどう見ても女に見えるんですけれども? まぁ、男みたいな女や女みたいな男も可笑しな話ではないですし、それは今は関係ない話ですね。
「……さぁ、あなたの攻撃は無意味ですよ? どうやって攻撃するつもり、なんですか?」
「そうですね。使い魔も居ませんし、神折り紙も無意味だと分かった今、私様様に打つ手はありません」
「ですが―――――」と彼女はそう言って、ニヤリと女性とは思えない感じで笑っていた。
「まだ私には手があります。
切り札は効果的な場所で使ってこそ意味があるんですよ」
彼女はそう言って、その切り札を発動させました。
【朝比奈揺 Lv.17 種族;人間 職業;聖剣使い(改) HP;480/480 MP;320/320 加護;ルルリエルの加護
紅葉 Lv.17 種族;リッチ 職業;希望の魔法使い HP;116/116 MP;6300/6300】