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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
神のみぞ居るセカイ
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戦恋メモリアルの恋愛教室

「分かったわ。それで私が呼ばれたのね」



「は、はい……」



 と、私こと月裏ラキナエルははいと言いました。

 右目に傷を付けた黒髪の中肉中背の美少女。頭には天使の輪、背中には白き大きな翼。俗に言う天使とでも呼ぶべき彼女、戦恋メモリアルさんは、私が呼んでおきました天見ミランダさんの、天見アバユリさんとの恋愛を成就する為に用意した助っ人です。

 戦恋メモリアルさん。運命の女神にしてあらゆるイベントを引き起こして、色々な2人の仲を取り持って来た彼女ならば、天見アバユリさんと天見ミランダさんの仲も取り持ってくれるはずです。まぁ、私の知り合いに恋愛相談に頼りになりそうなのが彼女しか居ないと言うのも問題だったりしますけど。女同士ならば他に適役が若干一名居るんですけど。

 ちなみにここは、天見ミランダさんが用意してくれました旅館の部屋です。ここで今、戦恋メモリアルさんの恋愛相談が始まろうとしていました。



「……私はお兄ちゃんの事が大好きなのにお兄ちゃんは私との恋を認めてはくれません。ですからどうすれば良いか教えてください」



「はい。まずは2人の今の関係を整理しましょう。確か私が知る限り、天見ミランダさんと天見アバユリさんの関係は確か兄と妹でした、よね?」



「へぇ……まずは関係から調べるんですか」



 ちなみに私はもしかしたらまたこう言った事が無いようにメモを取っています。おっと……『まずは関係性』、っと。



「いえ。厳密には私とお兄ちゃんは兄と妹ではありません。正確に表現するとするのならば、お兄ちゃんのお父さんが私のお母さんと再婚して、お母さんの連れ子が私です」



「……義妹と言う事ですか。それはまたややこしい……。では、まずあなたに何が必要なのかを考えましょう。まず体型は……まぁ、今から変えられませんし」



 ……何が必要なのか考える。朝比奈さんと私が付き合うんだったら、私は彼のために何をすべきでしょう? 体型は……私の身体でも朝比奈さんは良いと言ってくれるでしょうか?



「……お兄ちゃんの趣味に合わないんだったら、私は整形だろうとなんでもやるつもりです」



「それは愛が重すぎる気がしますが。では、趣味を合わせると言うのはどうでしょうか?」



 趣味、か。朝比奈さんは何が好きなんでしょうかね?



「……お兄ちゃんが好きならば、私は何だろうと破産覚悟でやるつもりです」



「だから愛が重いですね、ミランダさん。愛が重すぎても相手は混乱するだけです」



 メモリアルさんは「まずはその辺りの感覚から変えましょうか」とミランダさんに言います。



 ……そう言えば、朝比奈さんは大丈夫でしょうか? ユリエル姫さんの呪いを受けて倒れていてたはず……。大丈夫なんでしょうか?

 そう思っていますと、



「あっ! 月裏さん、ここに居たのね~!」



 と、部屋を開けて戦恋ルルリエルさんが出て来ました。

 そして彼女はこう言ってくれました。



「朝比奈さんが眼を覚ましましたわよ~!」

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