表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
263/266

月裏オボロとゴーレム(1)

「金の札と銀の札!」



 姫が金色の札と銀色の札に炎を纏わせて、その金色と銀色の炎を発射される。発射された金色の炎と銀色の炎は、月裏オボロが乗るゴーレム、ベルローズへと放たれた。



「リリーベルの硬化能力、作動」



 オボロが操作すると、リリーベルの身体が光り始めて、ベルローズも同じく光り始める。そして金色の炎と銀色の炎がベルローズの身体に当たるも、まるで強固な壁に止められるように、弾かれて地面へと落ちて行った。地面で燃え上がる金色の炎と銀色の炎。



「リリーベルの能力は、思った以上に健在と言う事か」



 全く……。気絶して敵に利用されるとか、迷惑極まりない。まぁ、リリーベルもそんな事を思っていた訳では無いんだろうけれども。



「氷鉄撃!」



 月裏さんが氷の不死鳥の状態にて、氷を纏ったまま、拳を大きく振るう。そして氷を纏った拳を、直接月裏オボロに目がけて攻撃する。



「月裏ラキナエルさん。その考え方は【寿司】ですよ。直接、操縦席を狙うと言う考え方はね。けどね、それを守るわたくしもまた、【寿司】だとは思いませんか?」



 そう言って、月裏オボロはボタンを押すと、ベルローズの身体に取り付けられていたハンマーから小さな虫型のゴーレムが出て来て、それが月裏さんに襲い掛かって来た。



「なっ、なんですか。これは……!」



 月裏さんを小さな虫型のゴーレムが襲い、月裏さんはそのまま地面へと落とされる。



「うーむ、良い感じだなー。どうだい、硬化して重くなった小型昆虫型ゴーレムの重さは? そんなに小さいけれども、ゴーレムだからかなり重いから【寿司】!」



 なんだか虫型とか、ロボットのようなゴーレムがあって、ゴーレムについて色々と混乱しているのだが。とにかくまずはこのベルローズとかの弱点を見つけ無い事には、攻撃しても無意味でしかない。



「……なら、あれを!」



 ユリーがそう言って、長刀・アイスバーグと長刀・ボルケーノを放つ。放たれる先には、ベルローズに取り付けられたリリーベル・フランベルの姿があった。



「そうか、リリーベル!」



 このベルローズが硬いのがただでさえ硬くなっている理由は、リリーベル・フランベルが居るから。ならば、その理由の1つであるリリーベル・フランベルを取り除こうと言う算段なのか。



「おっと、そう来ますか。けどね、そんなのにも対応しているわたくしは【寿司】!」



 オボロがボタンを押すと、『emeth』と書かれたシールドが出てリリーベルを包み込む。そして長刀・アイスバーグと長刀・ボルケーノは、そのシールドを防いでしまっていた。



「そのシールド! 燃やす!」



 姫が金色の札に金色の炎を纏わせて、シールドへと放った。しかし、シールドは破壊されずに、金色の炎は跳ね返されていた。



「無駄なのよね。シールドだけならば金色の炎も壊せたかも知れないけれども、リリーベルの硬化も合わさっているから破壊は不可能なのよ。これぞ、まさしく【寿司】!」



 シールド付き、か。なかなか色々な機能が搭載されているな。けれども、敵側にあるから、本当に嫌なのだが。



(……ん? 『emeth』とゴーレム?)



 何か……あの『emeth』と言うマーク、どこか気になるような……。

【ベルローズ】

 シールドには『emeth』の文字が刻まれています。



【月裏オボロ】

 彼女の背後に危険が迫っているとは、この時の彼女は知らなかった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ