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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
ふたりはナギサ・クジョウ
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伝説の魔力球の試練

 『火』。『水』。『雷』。『土』。それから『闇』。

 僕達が使えるのはその五属性の魔力。



 そして指定されたのは、渡された真っ白な球を虹色に変える事。虹は一般的に七色―――――――赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の虹色である。日本だと七色だけれども、アメリカなんかだと赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の六色だったりするんだろうけれども、やっぱり彼女、ナギサ・カワサキが指定して来たのは七色の方だったと思うけれども。



 そして僕達は渡された真っ白な球の色を変えるべく、魔力を込めてみた。手始めに姫に『炎』の魔力を込めて貰うと、真っ白な球が『赤』に染まっていった。そして月裏さんが氷の翼を持って『水』の魔力を込めてみると、『赤』と『青』の二色が出来たかと思うと、すぐさま『紫』が生まれていた。とりあえずリセットするために僕の『闇』の魔力にて魔力を引き出しておいて、今度は別の魔力を込めてみる。

 そして次は紅葉によって『雷』と『土』を同じ量を込めて貰ってみる。先程のように『黄』と『茶』が混ざったかと思うと、『薄茶』に変わってしまっていた。



「やっぱり色が混ざり合うな……。二色でも再現出来ないのに、七色はとてもじゃないが再現出来ないな」



 と、僕は言う。



「折角、【烈】を手に入れられるのに!」



 姫はそう言いながら自身の持っている『炎』の魔力を加えて行くが、ただ単にどんどん赤味が増して行くだけで虹色には変わらない。



「この真っ白な球には特にこれと言った機能は何もありませんでした。要するに魔力を込め続けても無駄……ですね。

 何か策か、きっかけがありませんと」



 あくまでも今日も今日とて紅葉は冷静。と言うか、やっぱりそうだよな。これ……。



「月裏さんにも、ユリーにも確認して貰ったし間違いない。これはただのガラス球(・・・・)だし」



 そう、ただのガラス球。外で10Gで売っていたただのガラス球だったのだ。



 正確に言えば、鍛冶をしている際に職人が見習いに技術を磨かせるために作らせたガラス球。それを店頭で売っているだけ。先程、この黒塔都市サルファイアにてそれを売っているお店を発見して、1個買って来て貰った。



 大きさも、純度も、そして硬さも1つ1つ違うガラス球。それは勿論、見習いが作っているのだから上手下手もあるのだろう。しかし、問題はそれを僕達の前に買った人物。



『おじさん、これ2つ頂戴』



 そう言って20G払ってそれを貰ったのは、他ならぬナギサ・カワサキだったと店主は話していた。つまり、僕達が貰ったこの球は、神様の試練用に作られた球では無く、ただ見習いが作ったガラス球だった。

 見習いは勿論、技術向上のために作っているのだから、一定以上の魔力を込めれば虹色になるなんて言う仕掛けも用意していない。つまり、ただのガラス球。



(これを虹色にするって、どうすれば良いんだよ……)



 僕達は頭を悩ますのであった。

 明日はいとこの地域のお祭りなため、更新をお休みさせていただきます。

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