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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
教会線上のアサヒナ
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ギルドへ行こう

 シスターに特に見送られる事も無く、ただ教会を出た僕は姫と共にギルドを探していた。



「ギルド、か。とりあえず加護は貰ったから、ギルドを探そうか」



「コポン!」



 街をバー、っと歩いているとギルドが沢山ある事に気付いた。

 『海籠の砦』、『カナリア・ロンド』、『精霊の子供』や『瑠璃色図書館隊』。沢山のギルドがあるけれども、いくつかの種類に分かれている。



 1つ目は冒険者ギルド。これは魔物狩りを目的とするギルドや物の採集を目的とするギルドなどと細かく分類出来るが、簡単に言うと冒険者が中心となったギルドである。まぁ、僕が一番行くとしたらこのギルドだろう。

 2つ目は生産系ギルド。これは武器を作ったり、物を売ったり、それや魔物の情報をまとめたりとした商いが主な役割であり、武器や装備を整えるために良く利用しそうである。

 他にもあるんだろうけれども、この2種類が一番分かりやすい。ちなみにこの情報は、シスターさんから聞いた情報である。いやいやながらも彼女は教会の義務として教えてくれた物なのだ。彼女は本当にいやいやなんだけれども。



「色々、ギルドはあるけど生産系や他の専門職系ギルドはそう言った技能がないと、入れそうにないから、やっぱり冒険者ギルドにすべきなんだろうけれども……」



「……コポン?」



「問題はギルドの雰囲気なんだよな」



 上昇志向が強すぎるギルドだと僕のような弱い人が来ても迷惑だろうし、あまり弱すぎちゃうと悪いギルドに入ってしまうかもしれない。そのバランスが大事だ。僕が入っても大丈夫な所を探さないといけないしね。そんな丁度良い冒険者ギルドを探さないといけないな。

 宿屋もそうだ。『幸せのサボテン』を言った事もないのに宿屋の主人が知っていた。これは恐らく、『幸せのサボテン』の存在を宿屋の人達に教えた者が居ると言う事だ。それは多分、神様だと思う。そして『ハツカイ』の宿屋に行きまくったら、他の宿屋が僕を自分の宿屋に行くように脅しをかけてきたり、どちらにしてもこのヒメハジメの街の雰囲気が悪くなるのは明確だ。そのためにも色々と回って、宿屋を回った方がこの街としても、ここの宿屋にしても良い事になるだろう。



「まぁ、どの冒険者ギルドに行くのかを考えていてね。やっぱり雰囲気って大事だと思うし……」



「そう言う事でしたら、私、良い存在知っていますですよ?」



 と、僕の言葉を聞いていた1人の女性が話しかけていた。その女性は緑色の髪を肩まで伸ばした、細長い耳をした綺麗な顔をした女性である。



「……エルフ?」



 それはRPGなどで良く見るエルフの姿であった。そんなエルフが僕に何のようなんだろうか。



「私、良いギルドを知っていますよ。そのギルドは私が所属しているとっても良い冒険者ギルド、『鋼の城』を」













「はい、これであなたがたは『鋼の城』のギルドに所属する冒険者となりました。これからよろしくお願いします」



 と、『鋼の城』の受付の人から貰ったギルドの手続きをして僕はそれを渡すと共に、受付の女性、さっきのエルフの女性はそう言ってくれた。



「ユラギ、さんでしたっけ? この度はこのギルドに入ってくれてありがとうございます。ギルドのランクは初めは全員Gランクから初めて、1つ依頼をクリアするとこのギルドでの一番下のランク、Fランクとなります。その後は、E、D、C、B、Aとランクが上がって行きそれよりも上が最高のSランクとなります。けれどもまぁ、色々と方法がありますが……とりあえずは何かの依頼を受けてくださってFランクになるようお願いします」



「あぁ、そうですか」



 『鋼の城』。

 ギルドメンバー皆で強固な城のような物を作り上げると言う、そう言う目的の下で集まったギルド。皆で協力すると言う事を重点的に考えるギルドである。まぁ、僕としても良いと思ったし、問題は無い。これはこう言うギルドで良いと思うし、とりあえずこれで行こう。と言う訳で僕はこのギルドを選んだ。

 こう言うのはその場のノリだと思うし。



「まずはFランクになるために何かの任務を受けないと」



 このギルドだと、任務ではなくクエストと呼ぶらしいが。

 どうやら任務は最高でも1つ上の任務しか受けられなくて、Gランクの僕はFランクの依頼しか受けられない。パーティーに高ランクの人が居るとその高ランクの人を中心として受けられる。

 Cランク、Bランク、Fランクの人が居ると受けられるのはAランクまでだと言う。ちなみにSランクはギルド長の許可がないと絶対に受けられないし。Sランクになるのもギルド長の人の許可がないといけないだと。



 えっと、今あるFランクのクエストは……。



【洞窟の調査】

【薬草の採集】

【道具屋のアルバイト】



「……うーん。姫、どれが良い?」



「コポ、コポコポン!」



 姫は【洞窟の調査】のクエストを指差す。



「……うん、これだね」



 と、僕は姫の指差した【洞窟の調査】のクエストを受ける事にしたのだった。

 Episode0、導入編終了。

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