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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
神次元ゲイム・オボロ
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テセウスへの旅立ち

 僕達は増設港街テセウスに向けて、誕生都市ローレライを出発した。今回は別に急ぐ予定ではないので、馬車は借りない事をしておいた。紅葉は足が無くて酷く残念がっていたけれども、筋力がないとこの先馬車などが使えない場所、山道や岩場などで長時間歩く場合もあるので紅葉には道を歩く事に慣れて貰わないといけない。いくら死体の魔法使いであるリッチだとしても、その事に慣れて貰わないと……。



「ひ、姫ちゃん。……もっと真っ直ぐ歩いてください。あ、危ないですよ……?」



「コポン! ビュ―――――!」



 姫はジグザグに動き回り、それを月裏さんが危ないからやめた方が良いよと止めている。



「……まさか教会がお父さんに対して初めから行動をしていたとは。おかげで『教会騎士団』に対して何も罰を与えず、今までと同じように強大な権力を持ったままだとは」



 どうやらユリーはこの前の勇者ユウトの3人との対決で、教会に対して異議申し立てをしたかったらしい。国王の娘である姫に手を出したと言う事を出せば、色々と教会の権力を削ぎ落とせる。ユリーはそれで教会の権力を下げたかったらしいです。

 僕はモンスターが出ても倒せるように剣を構えている。とは言っても二剣流では速度が遅いので、聖剣ヒカリでの聖剣使いとして常に攻撃体勢に入っている。



「まぁ、戦わないに越した方が良いんですけれども、一応戦闘体勢に入らないと」



「お、臆病なくらいが丁度良いと思い……ますよ?」



「コポン! ユラギン、良いと思う!」



「……私も良いと思います」



 他の皆も良いと言ってくれたから、警戒して置く事にしよう。



(……まぁ、その前に姫の新しいスキルを確認しておこう)



朝比奈揺(あさひなゆらぎ) Lv.25 種族;人間 職業;神殺しの二剣流 HP;490/640 MP;120/480 加護;ルルリエルの加護

 (ひめ) Lv.23 種族;獣人(狸族と狐族のハーフ) 職業;禁呪術師 HP;385/440 MP;400/740

 △スキル【者の尻尾】を手に入れました

 紅葉(もみじ) Lv.23 種族;リッチ 職業;希望の魔法使い HP;48/130 MP;4200/7400

 ユリエル・アトラシ Lv.23 種族;人間 職業;二刀流 HP;320/470 MP;180/250

 月裏(つきうら) Lv.19 種族;不死鳥(フェニックス) 職業;拳士 Hp;120/240 MP;240/680】



【スキル【者の尻尾】……所有者;姫

 主である【朝比奈揺】の強い想いを尻尾に収納する事によって浮かび上がった9文字の印の尻尾の1本。一対一での対決の際、相手の命中率と回避率を下げます】



「これで4つか……」



 後、5つで姫の九字の印は揃う。そして最後の印、『前』の印を手に入れる事によって姫は魔王を倒すのに相応しい力を手に入れる事が出来ると、勇者ユウトは言っていた。



「そう言えば、あのユウトは無事に魔王を倒しに行ったのだろうか?」



 まぁ、後は『教会騎士団』に任せるにしても魔王を倒すとしても頑張って欲しい物だ。いつか魔王を倒せると遠くから信じて置く事にしよう。



 そう思いながら、僕は先に進もうとして



「見つけたぞ――――――――――!

 アサヒナ・ユラギ――――――――!」



 目の前に現れた騎士は、黒いレイピアを持った黒い鎧を纏った――――勇者であったはずのユウトであった。しかし、今の彼の格好はどう見ても勇者と言うよりかは、ダークヒーローや、それこそ【魔王】と呼ぶべきような格好だった。

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