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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
神次元ゲイム・オボロ
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姫を賭けての戦争(2)

 『教会騎士団』筆頭であるイスルギは、僕と紅葉の手によって封じ込める事が出来た。後は火炎化した月裏さんでも触れる事の出来るリリーベルさんと、何故か二剣流を使っている勇者ユウトの2人。



(一応、イスルギは壁の中に封じ込める事が出来たが、それでも反撃される可能性もある。気を付けないと!)



 それにしても、月裏さんとリリーベルの相性が悪い。無敵化出来るのに、その無敵化状態でも普通に捕まえられる彼女は、相性が悪すぎる。



「月裏さん、月裏さんはユウトの方をお願いします」



「わ、分かりました! 行きます、火葬・炎生!」



 月裏さんはそう言って、火炎を纏ったままユウトの方に飛んで行く。



「てぇえええええい!」



 彼女はそう言って、火炎状態になってそのままユウトに突っ込んで行く。流石にユウトまでそれに触る事は出来ないだろう。



「……っ!?」



 ユウトはそのまま、月裏さんから逃げようとするが二剣流は足が遅いのが弱点なのだ。それもあるし、ユウトは逃げ切る事は出来ないだろう。そしてそのままユウトは月裏さんによって火炎に包まれていた。



「ユウト!?」



 ユウトを助けようとするリリーベルを、僕は眼の前に出て防ぎに来た。僕は聖剣・ヒカリを振るって攻撃する。



「……!?」



 リリーベルは一瞬戸惑った顔を見せたが、すぐに手を前に出す。



 カキンッ!



 と、腕と聖剣が触れた瞬間、何か分厚い壁に防がれるような音がする。



(カキンッ!? 明らかに腕を斬ったのにも関わらず、どうしてこんな音が聞こえるんだろうか!?)



 紅葉がそれに追撃するようにして、雷と水を同時に発射する。水が高速で空中を這うようにして発射されるが、その水に沿うように雷が流れて、リリーベルに発射される。



 それをリリーベルは普通に腕で、先程の雷のようにして防いでいた。そしてそのまま、それを僕の方に発射して来る。



「おっと……!?」



 僕はそれを避けるために、一歩引いてその攻撃を避ける。そしてその攻撃を避ける。



「炎だけではなく、水も雷も一緒に掴む事が出来るのですか……。魔法を全て防ぐ事が出来る……『闇』の魔法ですか?」



「じゃあ、後は僕が『闇』の魔法で……確かめる!」



 そう言って、僕は『闇』の魔法を使って攻撃に入る。負のエネルギーを使い、それを球状に形成した後、その負の球を僕は発射する。



(あれが『闇』による魔法の無効化ならば、これでも喰らっておけ!)



 流石に『闇』ならば攻撃も効くんじゃないかと思いつつ、僕はそのままその負のエネルギーを発射する。



「……何か来てるようですが、”防げる(・・・)タイプ(・・・)”ですね」



 そう言いつつ、リリーベルはその攻撃を防いでしまっていた。

 ……ん? 防げるタイプ、ってどう言う事だろうか?



「じゃあ、最後は土で試すか?」



 僕はそう言って、土を発射する。その攻撃をリリーベルは再び腕を出して、防いでいる。



(魔法も効かないし、さらには鉄みたいに硬い腕……。厄介な魔法使いだな)



 そう思いつつ、僕が聖剣と大剣を握りしめていると、彼女はこう切り出した。



「―――――――すいません、私達の負けです」



 リリーベルが指差す先には、黒焦げになった勇者ユウトと騎士団員に救助されているイスルギの姿があった。



「こんな状態で私1人が善戦しても、意味はございません。ですから、敗けです」



 そしてリリーベルは両手を上げて、参ったと言う。



 こうして、僕達は勇者ユウト達3人に勝利し、姫を取られずに済んだのであった。

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