開始される女子会
(むむー! むむー! 兄さんを狙ってるのか、この女め!)
【なんか君の義妹さんにずっと睨まれているんですけれども……】
ミランダは今でもエゴがアバユリの女だと思って、エゴを睨んでいた。それを受けてエゴは萎縮していた。それを横から見ていたアバユリはそれに対してフォローをする。
「まぁ、エゴ。大丈夫だよ。ミランダは多分、君の顔を覚えようと必死になって覚えようとしているだけだよ」
【普通に睨まれているだけだと思うけれども?】
と、エゴはそう言う。その間もミランダはエゴを睨み付けていた。そうこうしているうちに、3人はアバユリの仕事部屋に辿り着けていた。
「あぁ、アバユリ。ようやく来れた。皆、待ってるだろうな……」
(はっ……!? そう言えば、兄さんの部屋にも女性達が居ましたね! この女ばかり警戒していても仕方ないですよね!)
【おっ、我に対する視線の場所が変わっているよ。
はぁー……、良かった。けれどもその視線は全然さっきと同じように視線が強いままなんだけれども】
「ともかく開けるぞ。この荷物、重いままだし」
そう言って、アバユリは普通に開ける。開けると中で月裏さん、ルルリエル、メモリアルの3人が普通に入って来ていた。
「よっ、女子会用のおやつと飲み物、ミランダから貰って来たぞ」
【ついでに我とミランダも混ざりに来ましたー!】
「「「「……!」」」」」
そうやってミランダとアバユリの2人は普通に入って来ていたが、他の4人は驚いていた。
((な、なんで生きているの!?))
月裏さんとルルリエルの2人は神殺しの刀で殺されていたはずのエゴが蘇っていた事に。
(エゴはまぁ、良いんだけれども……ミランダは微妙なんですよね。またお兄さんの恋愛関係を対処しないといけないんだろうか?)
メモリアルはミランダとのこれから起きるだろうやり取りにうんざりして、
(女子会ってここでするんですか)
と、ミランダはようやく自分がどう言った勘違いをしていたのかをやっと理解する事が出来たのであった。
「よいしょ、っと。あぁ、ミランダ。そこに置いて」
【了解したよ】
アバユリとエゴの2人は普通に4人の事を無視して、物を置いて行く。
「じゃあ、私は居ても仕方ないだろうし、後は女子達だけでやってくれ」
【えぇー、アバユリ君も一緒に我々と一緒に食べたり飲んだりして遊ぼうよ】
「女子会に1人だけ男性……。疎外感が半端ないよ。女子だけでやるから女子会なのだから、我はそのルールを脅かさないようにするために、そう言う事はしないでおくよ。
じゃあ、後はごゆっくり。あぁ、汚す事はしないようにしてよ」
そう言いながら、アバユリは部屋を出て行った。
残されたのは女神達5人組。
【じゃあ、とりあえず自己紹介から!
ハロー! 我は端末の神の主神、豆羽エゴ! 16の【端末】を持つ神様!
良くラキナエル君には殺されてはいますけれども、我は16の中で1つでもバックアップの端末が生きていれば大丈夫な神様でーす!
ほらほら、次! 次!】
と、エゴが早く早くと急かしていた。それを受けて4人も自己紹介を始めていた。
「わ、私! つ、月裏ラキナエルです! 裏方の神です!」
「おぉっ、月裏さん。流石です。じゃあ、私は大剣の戦女神である戦恋ルルリエルです」
「……天見ミランダ。温泉の神」
「運命の神である戦恋メモリアルです。じゃあ、とりあえず女子会を送らせてもらうよ」
と、4人はそう自己紹介をして、女子会が始まっていた。
「じゃあ、私はクッキーで」
「あっ、私はポッキーでお願いします」
ルルリエルとメモリアルの2人は段ボール箱の中からクッキー、そしてポッキーを取って行った。ミランダはビスケットの箱を取って、箱を開けて中からビスケットを取って行く。
「え、えっとエゴさんは何か欲しい品がありますか? 特に好き嫌いがないんでしたら、こちらで選びますけど……あっ、私はおせんべいを貰っておきますが」
と、月裏さんはエゴに話しかける。
【ん……? 我は大丈夫ですが。某ユラギーンのような変な好みは無いですから、安心して良いですよ。
あれ? 可笑しいですね。我の好きな素麺がないんですが。あれをそのまま飲み込むのが、我はお菓子として大好きなんですが】
「……エゴさんも十分に変わっていると思いますよ。はい」