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余り物には……福がある?  作者: アッキ@瓶の蓋。
ハイスキルC×C NEW ENEMY
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ボス魔物 シルバーカシラウルフ 3

 まず僕は姫と共に向かって行き、シルバーカシラウルフから2人の姿を見せないように魔法で水蒸気を作ってサポートしてくれた。



『GYAOOOO!』



 しかし、その紅葉の水蒸気を軽々と雄たけびでその水蒸気を吹き飛ばして僕達を見つけるシルバーカシラウルフ。と言うか、速すぎるだろう。本当に。



(と言うか、数秒しか持たないのか!)



 そしてシルバーカシラウルフはその鋭い爪で切り裂こうと腕を振るう。その腕にユリエル姫が2本の長刀を放つ。



「――――――連続長刀撃!」



 ユリエル姫は2本の長刀を連続で高速で放って、傷を付けて行く。『硬い』とは言っても特別硬すぎると言う事でもないために、腕に傷を何回も付けてそのシルバーカシラウルフの身体から血を流して行く。そしてその攻撃を受けて、腕を振るうのを止める。



 そしてその間に僕と姫の2人は急いで進む。月裏さんは火炎を纏ったまま、翼を羽ばたかせてシルバーカシラウルフの左足を攻撃する。左足を攻撃するとシルバーカシラウルフの足がその炎の火傷によって黒焦げになる。



『GYAAAAAAAAAAAA!』



 シルバーカシラウルフは悲鳴をあげてそのまま攻撃をするが、もうかなり近付いていた。



「―――――――ここならば!」



 僕はそう言って、シルバーカシラウルフの身体に拳をぶつけ、その身体から負のエネルギーを、体内にある魔力を奪っていく。

 ガクッと膝をついて倒れるシルバーカシラウルフだが、その理由が近付いて来た僕にある事に気付いたのか、すぐに僕めがけて攻撃を再開する。その巨大な腕の拳を握りしめて振りかざす。



(まだまだ魔力を奪いきれていないのに……!)



「姫、頼んだ!」




「任せて! ゆらぎん!」



 姫はそう言って、札を構える。



「火炎札、爆炎竜!」



 姫は火炎の札で竜の姿を形作り、その形作った龍を彼女はシルバーカシラウルフの腕目掛けて放つ。放たれたその龍はそのシルバーカシラウルフの腕めがけて発射した。発射されたその攻撃は火炎の龍によって、シルバーカシラウルフの右腕を斬り落としていた。そして斬り落とされた右腕を見て、シルバーカシラウルフが驚きの表情で見る。



(-―――――よし)



 闇を使って体内のエネルギーを奪う事によって、明らかに弱体化している。これならば勝てる!



 そして今奪ったので、大丈夫だろう。



「皆、今だ!」



 僕の掛け声と共にシルバーカシラウルフに突っ込んで行く皆。

 ユリエル姫が長刀を放ってシルバーカシラウルフの瞳を切り裂いて視界を失くし、紅葉が水で作り出した刃で左腕を斬り落とす。雄たけびをあげるシルバーカシラウルフを姫が燃やし、月裏さんが上空へと高く飛んで炎を纏って激突する。そして僕は聖剣と大剣の2本の剣で敵を睨み付ける。そしてその2本の剣で僕はシルバーカシラウルフめがけて両方の2つで攻撃する。



 カキンッ!



「……聖剣が!」



 鈍い音と共に聖剣の刃の先が折れて宙を舞って地面に落ちて行く。今まで頑張ってくれた聖剣だったけれども、やっぱりシルバーカシラウルフの硬さに聖剣が耐えらなかったんだろう。

 大剣アザゼラクトも折れてはいないけれども、刃こぼれしてしまってもう使い物になりそうにない。



(まぁ、今まで良く持ってくれた、と言うべきかな)



 そう思う事にして、僕は倒れ落ちるシルバーカシラウルフの姿を見守るのであった。



 そして、シルバーカシラウルフの頭にあった古ぼけた金色の王冠は月裏さんの攻撃によってシルバーカシラウルフの頭から落ちていった。

 落ちて割れるような音は、誰の耳にも入って来なかった。



朝比奈揺(あさひなゆらぎ) Lv.25 種族;人間 職業;神殺しの二剣流 HP;490/640 MP;120/480 加護;ルルリエルの加護

 (ひめ) Lv.23 種族;獣人(狸族と狐族のハーフ) 職業;禁呪術師 HP;385/440 MP;400/740

 △スキル【兵の尻尾】を手に入れました

 △スキル【闘の尻尾】を手に入れました

 紅葉(もみじ) Lv.23 種族;リッチ 職業;希望の魔法使い HP;48/130 MP;4200/7400

 △スキル【魔力減らし】を手に入れました

 ユリエル・アトラシ Lv.23 種族;人間 職業;二刀流 HP;320/470 MP;180/250

 月裏(つきうら) Lv.19 種族;不死鳥(フェニックス) 職業;拳士 Hp;120/240 MP;240/680

 △あと1歩! 頑張れ!】

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